7月4日(金)

 関東はとうの昔に夏競馬に突入しているが、関西はただいま開催中の阪神が終了しないと夏競馬に突入しない。つまり、7月の3週目から全国的に夏競馬が始まるのである。その夏競馬の開幕にあわせて、なんと3連単が全レースで発売になるらしい。おいおい。

 中央競馬の3連単の発売は9R以降に限られている。だから3場開催のときに3連単を発売するのは全部で12レースである。それがなんと、秋競馬が開幕するまでの8週間の期間限定とはいえ、いきなり36レースになっちゃうとは大変だ。

 そんなのに見向きもしなければいいんだけど、売ってると買いたくなる。競馬をやらない人には関係ないことだが、あなた、100円が1000万円になる可能性があるんですよ。それがこれまでは1日に12レースしか売ってなかったのに、この夏は3倍になるわけです。つまり、悩みが3倍になるということだ。困るよなあ。

 と思っていたら、『外れ馬券に微笑みを』(ミデアム出版)の見本が届いた。週刊ギャロップに連載している藤代三郎名義のコラム「馬券の真実」を年に一冊、単行本としてまとめてもらっているこの「外れ馬券シリーズ」もこれで14冊目だ。ということは雑誌の連載は15年目に入っているのか。忘れていることが多いので、つい読みふけってしまって本日は仕事にならなかったが、よくこれほど失敗をしてきたものだと我ながら感心する。

 この本は来週発売になるのだが、版元に迷惑がかからない程度には売れてくれると嬉しい。そういえば6月には、双葉文庫から北上次郎『冒険小説論』が出た。日本推理作家協会賞受賞作全集77巻である。この元版は1993年に出ているから、なんと15年前に出た本だ。5月には、大森望との共著『読むのが怖い! 帰ってきた書評漫才〜激闘編』が出ているから、5〜7月の3ヵ月連続で私の本が出たことになる。こんなこと初めてだ。もちろん今年はもう何も出ません。