WEB本の雑誌

9月9日(木)

 書店さん向けDMの制作が終わり、あとはコピーと折り込み(オリオリ)と袋詰め(ツメツメ)。ここからはすべての助っ人アルバイトに任そうと考えていたのだが、出社してみたら全滅ではないか。今月号に募集告知を出したのだが、遅いって。というわけで、本日の予定はあっけなく崩れ、一日中コピーとオリオリとツメツメに明け暮れる。

 昨日訪問した紀伊國屋書店新宿南店で、入ってすぐの棚に妙に人混みがあって、なんだろうと近づいたところ、山のように、いや森のようにPOPが立っていた。なんじゃこら?と思ったが、何を隠そうこのなかに僕が書いたPOPも立っているのだ。そう、このフェアは、出版社の人間や作家の方々に推薦本とPOPを作ってもらった、『勝負本』フェアなのである。

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 2ヶ月ほど前のある日。紀伊國屋書店新宿南店を訪問したところ、担当のHさんに声をかけられた。「みんなそれぞれ自信の1冊というか、すごい好きな本ってありますよね。それを一同に集めたフェアをやろうと思ってるんです」とこのフェアの案を教えていただいた。とても面白そうなのですぐさま協力を約束したのだ。

 ところがである。
 簡単に考えていた本の選定で迷いだし、なかなか決められなくなってしまった。

 今、ハマっているという意味での勝負本なら『バッテリー』あさのあつこ著(単行本:教育画劇 文庫:角川文庫)だけれど、少し前なら高橋克彦の陸奥三部作、あるいは北方謙三の『三国志』(ハルキ文庫)も頭に浮かぶ。しかしそのどちらが上か?なんて相対評価はとてもできそうにない。何しろそれぞれの面白さがあるんだから。また、仕事上で考えれば『書店風雲録』田口久美子著が僕の勝負本であったのだが、自社本を選ぶなんて野暮なこともしたくない。

 で、毎晩風呂上がりに自宅の本棚を睨み、また実家に戻って埃にまみれた本棚を見つめ直してみた。それでもなかなか決められず、結局締切ギリギリまで悩みに悩んで、最後はもう人に薦めるとかそういう観点は一切抜きにして、完全に個人的なもの、そう自分の人生を変えたまさに「勝負」をかけさせられた本を選ぶことにしたのだ。

 しかしここからがまた一苦労だった。今回のこの企画はPOPを推薦する本人が書くのがルールになっていたのだが、そのPOPが作れない。POPづくりってこんなに難しかったのか…。

 というわけで、悪戦苦闘して選定した本ととっても恥ずかしいPOPをつけた『勝負本』が、ただいま紀伊國屋書店新宿南店に並んでいる、はずだ。はずだと書くのはあまりに恥ずかしくってその棚に近寄れなかったからだ。

 それにしても資料としていただいた全POPがコピー集が面白い。ほんとみんな十人十色というか百人百色で、選んだ本もバラバラだし、POPにも強烈に個性が宿っている。やっぱり「本」で、勝負をしていこう!

※この『勝負本』フェアは、9月30日まで開催しているそうです。