WEB本の雑誌

10月6日(水)

 最近は、本の出版前に書店員さんへ「ゲラ」が配られることが多くなった。まあ今まで書名と著者名とおおざっぱな粗筋だけで発注をしてきた業界にとっては、かなり活気的なことだと思うけれど、文芸書の担当者さんの机の上には、そんなゲラやら仮製本されたものが山のように積まれていて、いやはや大変そうだ。

 とある書店さん曰く「新人とか外文とかのゲラが多い」とのことで、出版社側からしてみれば当然数字の読めない書き手の感想を知りたいし、あわよくば大きく展開してもらうチャンスをうかがっているのだろう。

 まあ、そんな本ばかりでなく、話題作のゲラが配られることもある。これは結構書店員さんの間でも奪い合いになることもあるのだが、とある書店さんで伺ったこの一言が胸に刺さる。

「ゲラはいいから、売る本をくれ」

 相変わらず、本が来ない状況は変わっていない、ようだ。