11月20日(土) 炎のサッカー日誌 ステージ優勝篇
力強い光源の発煙筒が焚かれる。
その発煙筒からはもくもくと白い煙が吐き出され、火薬の匂いが鼻につく。
太鼓の音が街中に鳴り響く。その音に吸い寄せられるように赤い格好をした人々が集まり、その集まりはいつの間にか群衆と呼ばれるものになっていた。脇に立つお巡りさんがトランシーバーに向かって「浦和ポイント方面へ移動」とその群衆の行き先を報告していたが、そのお巡りさんの頭上をマンションの屋上から打ち上げられた花火が破裂する。
その花火に合わせて、また歌が始まる。
「ド ドン ド ドン ドン うらーわ れっず」
11月20日、夜8時23分。浦和の商店街。
そこにあるのは、いくばくかの疲労と達成感。
そして笑顔と見知らぬ仲間とのハイタッチ。
この日の名古屋戦は残念ながら負けてしまったけれど、13節で優勝を決めたことを考えるとまったく下を向くことはない。それだけ僕ら浦和レッズは圧倒的な強さで第2ステージを独走していたのである。
ガンバ大阪が敗北し、優勝を知った瞬間は、正直嬉しいというより、やっとこの12年間続いた長い戦いが終わったという安堵感に包まれた。そのとき涙は出なかった。いや涙はすでに前日から流していたので枯れていたのかもしれないが、喜びよりも安堵感が強かった。
とにかく12年間の戦いがこの日ひとつ決着をつけたのである。これから浦和レッズは新しい歴史を作ることになるだろう。
多くの人に「弱いのが好きだったんじゃないの?」なんて聞かれるが、サッカーはそんなに甘いものではないだろう。これから5年くらいは上位にいられるチームになったと思うけれど、1シーズン制で優勝するのは大変なことだし、世代交代やチーム運営を一歩間違えばあっという間に弱体化するだろう。強くなるには時間がかかるが、弱くなるのは簡単なことだ。
そして僕はそれらの浦和レッズの発展と衰退の歴史をこれからもずっと見続けていくのだ。時には喜び、時には泣き、時には怒鳴り、ずっとずっと見続けるのだ。思えばJリーグと浦和レッズが生まれたのが92年で、そのときはまだ子供どころか結婚も就職もしていなかったのだ。間違いなく時が過ぎており、そしてこれからも過ぎる。
いつまでも浦和レッズとともに生きたい。
WE ARE REDS.