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6月16日(月)

 商品調達スピードは上がっているもんだと思っていたのだが、某取次店さんは、水曜日の午前中に搬入した新刊が今日の午後書店店頭着。都内の書店さんなのだが……。

 新宿などを営業。

 どこのお店も『AB型自分の説明書』JamaisJamais(文芸社)がバカ売れ。売り切れ店も続出しているようで、すでに刊行されていた『B型』『A型』とともにベストセラーランキングを3冊が占めている。JamaisJamaisは、寺尾聰か?
 
 それと『からだにおいしい 野菜便利帳』板木利隆(高橋書店)も売れている。

「野菜の本って売れるんですか?」とIさんに伺うと「偏食の人にはわからないと思うんですけど」と苦笑されつつ、夏は野菜本が売れるとのこと。そのなかでも特に今年はこれが売れているとかで、いやはや畑違いのジャンルのことはわからないことばかり。

 しかしである。日頃、文芸書の売れない理由の第一に挙げられる、本が高いということであるけれど、この野菜本は1365円、血液型も1050円と、高いはずの文芸書とさほど変わらない値段で、売れているのである。参った。

 その辺のことを先週訪問した錦糸町B書店Sさんと話していたのだが、Sさんは「やっぱり小説は最後まで読めるか不安だし、せっかく買って最後まで読めなかったときのショックはデカイんじゃない」と話されていた。そういう意味で実用書は必要なところを読んでも充分なわけで……、うーんならば短篇集やアンソロジーなら売れるのだろうか。そんなことないか。

 売れている本とは関係なく、ジュンク堂書店新宿店で『本の雑誌』の隣に置かれていた直雑誌<大衆を挑発するお茶の間襲撃マガジン>『PLANETS』VOL.04(第二次惑星開発委員会)が面白い。

 我が前田司郎のインタビューに、文芸評論家ミシュランなんてのも載っているではないか。ただし残念なのは「文芸評論家」であって「書評家」でないことだ。だから北上次郎などはミシュランされていない。

 ちなみにミシュランされていた大森望さんが、編集長・宇野常寛氏と対談されているのだが、そこで本屋大賞のことがかなり言及されていて、いやはや何だかありがたいやらこそばゆいやら。そういうものだったのか……本屋大賞。

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