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7月16日(水)

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 流水書房広尾店を訪問すると、入口の棚が何だか目に付く。

 棚の上部に「広尾セレクション 花のある暮らし」と棚タイトルが付けられていた。

 さっそくベテラン書店員であるI店長さんにお話を伺うと「生活にうるおいを与えてくれるような本」を選んで置いているそうで、『小さな生活』津田晴美(ちくま文庫)、『包む』幸田文(講談社文芸文庫)、『凛と咲く--草木言語花の彩時記』熊井明子(じゃこめてい出版)、『満月村』大坪奈古・森 洋子(パロル舎)、『美しい日本の道具たち』高森寛子(晶文社)なんていうのが売れているそうだ。

 あまりに素晴らしい棚なので、思わず「I店長さんはどうやってこういう棚づくりを学んできたんですか?」と聞いてしまったが、I店長は笑いながらこう話された。

「この間も他のスタッフと棚作りの話をしていたんだけど、こればっかりはセンスなんだよね。だから今日入ってきた人間でもセンスのある子は出来るんだ。もちろんそこに経験が積み重なって選書に活きたりはするんだけど」

 たしかにそうなんだろうけれど、でも僕がいちばん感じたのは、もう書店員になって何十年も経っているはずなのに、棚作りの話を日常でしているというところにヒントがあるのではなかろうか。

 いずれにしてもいつ訪問しても「発見」のある素晴らしいお店である。

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平台にはこんな本が並んでいた


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