9月3日(水)
- 『コウノトリ、再び』
- 小野泰洋,久保嶋江実
- エクスナレッジ
- 1,995円(税込)
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その番組(NHKスペシャル「コウノトリがよみがえる里」)を見たとき、誰かこの話を本にしてくれないかと思ったのだが、なんと出たではないか。ありがとうエクスナレッジ!!
というわけで『コウノトリ、再び』小野泰洋、久保嶋江実著(エクスナレッジ)を読む。これは兵庫県豊岡市で絶滅寸前だったコウノトリを繁殖させ、改めて自然に放つという非常に難しいことを追ったノンフィクションである。
繁殖させるだけで二四年の月日がかかり、また自然に戻すためには環境を変えなければならない。無農薬の米作りに挑む農家や、またそれを見守る市民など。哀しい結末を迎えた『朱鷺の遺言』小林照幸(中公文庫)のまさに遺言が生きたのではないか。
この本を読んで思ったのは、環境は経済になりうるということだ。無農薬のお米を僕は食べたいと思ったし、コウノトリを野に放つというドラマに付加価値があるだろう。また豊岡に行こうと計画を練りだしたし、無農薬の田んぼで素晴らしさを生で見たらおそらく住みたくなるだろう。もちろん実際の生活は甘くないであろうが、今や里山というのは一種の憧れの対象なのである。いい本だ!
新宿、高田馬場、飯田橋、水道橋と営業。本日の話題はどこも「嵐」の本。ジャニーズ関係の本はどうしていつもこう飢餓感を出すような感じで発売されるのか。書店さんは大変だ。