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WEB本の雑誌
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今月の新刊採点
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【文庫本班】2006年12月の課題図書
負け犬の遠吠え
酒井順子 (著)
【講談社文庫 】
税込600円
2006年10月
ISBN-4062755300
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★★☆☆
勝ち犬、負け犬という言葉が流行りだした頃、ああなんて嫌な言葉が出ちゃったんだろうと、まあみて見ぬフリをしていたわけですが。
負け犬ど真ん中の私としては、アイタタな一冊でした。図星をつかれて青息吐息。
本書に登場するのは、どっちかというとお金持ちの負け犬、勝ち犬なので私はお呼びじゃない感じではあるのですが。
もっと辛辣な文章が並ぶのかと思いきや、意外や意外。まあまあ一緒に頑張っていこうよ、なんて肩をたたかれたりされてる気分。よし、自分もこんな風にはならないぞ、なんて変な気合まで入ったりして。結局自分も他人に対して優劣つけたいんじゃん!
まあ、人間そんなものだし。ああ、こう考えるのが負けを決定付けているのかしら。
といった具合にグルグル堂々巡りの一冊。
それにしても負け犬にオスメスがあるの、初めて知りました。
最後の方で記されたオスメス座談会の様子は、なんだかどっちも切なくてわがままな主張が一杯です。
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松井 ゆかり
評価:★★★★★
酒井順子さんが素晴らしいと思うのは、文章に慎みが感じられることだ。実際問題としては、ご本人自ら「下ネタ好き」と書いておられるくらいだから、必ずしも慎ましやかなのかどうかは疑問であるが、ここで言いたいのは性格的なことではない。酒井さんの文章からは常に読者をはじめとした他人への気遣いが感じられる。内容的に重なる部分の多い小倉千加子さんの「結婚の条件」と比較すると、本書は信頼性の高いデータに欠ける、作者の私情が入り過ぎているなどの批判もあったようだが、そうだろうか。酒井さんの洞察そのものに説得力があると思うのはもちろんのこと、語り口が与える影響は大きいのではないか。「話を聞こうか」と思うもの(小倉さんの話は聞く気にならない、ということではありません)。
さて本書の定義によれば、20代で結婚・子持ちである私は「勝ち犬」なわけだが、「勝ち犬」の間にもヒエラルキーは存在する。子どもがいるといっても、男の子3人の母というのは「まああ、大変!」と同情されるような身なのだ(大きなお世話)。ま、周りからどう見られようが楽しく生きるのが真の「勝ち」かなと。あ、でも「イヤ汁」は出さないように気をつけよう。
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西谷 昌子
評価:★★★★★
「負け犬」が流行語となり、いろいろなメディアで(多分に間違った用法で)使われていたのは記憶に新しい。
改めて読むと、「ああ、あの使われ方ってある意味罪だよなあ」と思わせられる。あの当時、おじさんたちが30代未婚子ナシの女性に向かっては「そういうの負け犬って言うんだよー」などと揶揄していたような印象がある。
だが、そういうおじさんはこのエッセイを読んでいない(あるいは読んでも理解していない)。このエッセイは『負け犬の遠吠え』とタイトルを冠することで、「結婚できない女のひがみ」というそしりを見事に免れたのだと思う。ここに描かれている「負け犬」は、仕事ができて容姿も良く、お金も趣味も恋愛経験もある、という、従来おじさんたちが思い描いていた「負け犬」像とはかけ離れた、結構かっこいい女なのだから。「遠吠え」という手法で、負け犬の長所も短所も余すところなく描けた筆者の手腕は凄いと思う。
だが、少子化は実は男のせい、というくだりになぜもっとスポットが当たらなかったのだろうか。オス負け犬は現在、ものすごい勢いで増えている。
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島村 真理
評価:★★★☆☆
負け犬という前代未聞な流行語を生んだ酒順のエッセイ。上っ面な情報のままなのか、どうなのか、期待しつつ手に取りました。
「30代以上・未婚・子ナシ女は負け犬」、ここまでは事前の情報どおりです。しかし、読み進むにつれ、ようすが一転。これはいわゆる負け犬を揶揄しているものでも、勝ち犬を暗に攻めるものでもなく、「負け犬ライフ」を淡々と自己肯定するもののようです。誰に何を言われようとも、(まぁ世間並みに多少は逡巡しますけど)私はわが道をいきますよ〜〜というゆるさを感じました。
とにかくこれについてぎゃんぎゃん熱くなるのはバカみたいですよということ。それよりも、著者である酒順自身も範疇にある「30代以上・未婚・子ナシ」という現状をじっくりと分析し、自己弁護もなく冷静に身包みはがしてさらけだす姿が自虐的で、結構楽しく読ませていただきました。
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浅谷 佳秀
評価:★★★☆☆
ベストセラーになり、マスコミで多く取り上げられて流行語まで生み出した本である。にもかかわらず、この本を電車の中で読むとき、カバーなしで堂々と読めるという人は、おそらく少数派なのではないだろうか。(だって、負け犬が読んでいると哀れに、勝ち犬が読んでいると嫌味っぽく見えそうではないか。ましてや私のようなオヤジが読んでいたら確実に白い目で見られそうである)
最早言うまでもないが、この本は、未婚で子供のいない30代以上の女性を「負け犬」(男の場合はオスの『負け犬』)と定義したうえで、彼女らを時に擁護し、あるいは逆に突き放すようにばっさり斬って捨てる、というしろものだ。その基本スタンスは「自嘲」。だけどそれがいいのだと思う。これまで負け犬は自嘲すらしにくかったのだから。突っ張ったりしないで、自嘲していいんだよ、と負け犬である作者自らが負け犬に贈るエール(その背景には『好きでやってんだから、いいんだ』という基本的肯定がある)それが本書のコンセプトである。当然、本書のターゲットは負け犬の人たちであるが、勿論、それ以外の人たちも読んで損はない。ためになることがいっぱい書かれています。「イヤ汁」なんて、負け犬じゃない私だって、油断するとすごく出していそうだし。
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荒木 一人
評価:★★★★☆
一世を風靡し新語にも成った、赤裸々なるエッセイ。人気独身女性作家による、女性のために描いたエッセイ。言い得て妙!文章は巧い!面白い! がぁ、同じ様な事を手を代え・品を代え言い続けられるので、半分を過ぎた辺りからイヤ汁(本書P127辺り参照)が滲み出てくる。一冊にまとめられて読むのと、時間を強制的に措かれる連載とでは読んだ感想が違うのかもしれない。後半はかなり食傷ぎみになる。
「IN★POCKET」に連載され、2003年に刊行され、さらに文庫化にあたり加筆修正された。連載当時の著者は35歳にならんとしている時だったらしい。負け犬(未婚の女性)に対するは、勝ち犬(既婚の女性)、双方の生活を対比させながら、負け犬の生態が連綿と続く。
全体として、負け犬が負けている振りをしながら、自分達の自慢をしているのでは無かろうかと。引用される小説・映画も効果的に負け犬を肯定。最後の解説が、林真理子氏なのも一興。林氏の指摘通り、シニカルに他人を観察しながら、ほくそ笑んでそうな著者の姿が恐い。
追記の部分が時代を反映しており、エッセイなるモノの難しさが伺いしれる。
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水野 裕明
評価:★☆☆☆☆
本当に申し訳ないことなのですが、「負け犬の遠吠え」という言葉がそもそもはこの書物のタイトルであり、その概念が一般に広まったということを知らず、社会の一流行語としか思っていなかったので、課題図書を見て驚いてしまった。自分自身、ある人は勝ちで、そうじゃない人は負けというような、固定した評価の基準を持っていなかったので、言葉として流行している時点でも、どうして30歳台以上で既婚・子どもありが勝ち犬で、未婚で子どもなしの女性は負け犬、ということになるのかよくわからなかった。逆に30歳台以上・既婚・子どもありを負け犬としても、論は成り立つのではないだろうか?と考えて気づいた。それではこれまでの意見とあまり変わらないから、勝ち組・負け組という過激なワードを使い、身辺雑記的な内容と上手い論陣のはり方で、読者や社会をまんまと乗せてしまい、流行語となるほど本は売れた……と言うことではないだろうか。あまりにも陳腐な内容なので、ついついそう考えてしまった。
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WEB本の雑誌
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今月の新刊採点
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【文庫本班】2006年12月の課題図書