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今月の新刊採点
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【文庫本班】2006年12月の課題図書
文壇アイドル論
斎藤美奈子 (著)
【文春文庫 】
税込660円
2006年10月
ISBN-4167717085
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★★★★
本書で取り上げられている作家の方は、読んだ事のあるもの、あまり好きではなく疎遠になったものなど色々あったのですが、共通しているのはこんな読み方もあったのか!と眼からウロコがボロボロ落ちた事です。
大体その作家を読まなくなった理由っていうのは、そんなに突き詰めたことはないので、「まあなんとなく生理的にあわなくて」であったりすることが多かったりするのですが、こんな風に膨大な資料を並べて色々な角度からその作家を見直してみると、どうしてなのか、が見えてきて。
批評論などはとっつきにくく、なんだか高尚な思いがないと読んではいけないような気がして、気後れのあまり読む事がなかったので、こういったわかりやすいキーワードや90年代という時代の流れも汲んだ文章は入り込みやすかったのです。
タイトルのアイドル、という言葉も言い得て、って感じですっかりハマっちゃいました。
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松井 ゆかり
評価:★★★★★
斎藤さんの批評は、文章そのもののおもしろさもさることながら、その切り口が絶妙なのだと思う。斬新な手法と、明快でユニークな文章。文芸批評に必須ではないのかもしれないが、“おもしろい”文芸批評にはなくてはならないものだ。
時に辛辣な表現がみられるにもかかわらず、その作家のファンでも思わず納得してしまうのではないだろうか(まあ、作家本人が読んだら愉快ではないかもしれないが)、と思わせる説得力がある。現役で活躍中の作家を取り上げて論じるというのは、まったくもって難しい技だと思う。まして文庫となれば初出から相当の年月が経ってしまうわけで、時代遅れのピントがずれたものと受け止められても不思議ではない。しかし、心配ご無用。私は本書の単行本が出版されたときに読んでいるが、今回も同様に楽しめた。著者の読書量がものを言うのだろう。やはり質量両面からよく読み込んでいる人は違うなあと感心することしきりであった。
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西谷 昌子
評価:★★★★★
斎藤美奈子には「快刀乱麻」という言葉が似合うと思う。
彼女の言葉の切れ味、そして説得力にはいつも胸のすく思いをさせられる。例えば、この本だと村上春樹の語られ方。いつも思っていたのだ。「村上春樹は確かに面白い、けれど、みんなが血眼になる理由が分からない……」。それは私の感覚や感性の問題でもあるのだろうけれど、この本の「みんな春樹の小説をゲームのように読み解くことに夢中なのだ」という解釈には、そうだよそうだよ、と机をたたきながら同意しそうになってしまった。小説そのものではなく、それに付随するもの(解釈の多様性など)によって価値が高められている例がいくつあるだろう。
また、上野千鶴子や林真理子のくだりでは、この国で女が生きることの難しさをひしひしと感じさせてくれる。そして最後の田中康夫のくだりにいたっては、目を見開かざるを得ない。それまでの分析が最後の章に至って実を結ぶのだ。
斎藤美奈子には、これからもくだけた口調でびしばしと突き進んでいってほしい。
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島村 真理
評価:★★★★☆
斎藤美奈子はやっぱりおもしろい、ともう一度言いましょう。以前に「あほらし屋の鐘が鳴る」が琴線に触れてから、読みました他の著書も。しかし、これはそういったものよりは少し固めかもしれません。
80〜90年代一世を風靡した作家達を論じたものを論ずるという、普段よりもう少し目線を遠くしている。村上春樹、村上龍、俵万智に吉本ばなな、林真理子、上野千鶴子、立花隆、田中康夫の8名。「よくもここまで調べたり!」と思うほど、当時のマスコミ評、文芸評を総動員している。
彼女の評論のすばらしいところは、するどい洞察力と的確な言い換え。そして、独自の目線から引き出される卓越した指摘なのだ。それは、読む者に、「的を得たり!」との共感の雄叫びをあげさせる。誉めすぎですか?いえいえ。とにかく、私には、彼女の文章はツボなのです。読書家以外も知っている有名作家を通して、あの時代がよりよくわかるという点だけでも良書じゃないでしょうか。
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浅谷 佳秀
評価:★★★★☆
本屋に行くと村上春樹本ってものがある。村上春樹は好きだが、村上春樹本を手に取るのはどこか恥ずかしい。何故恥ずかしいのかは自分でも何となく解る。そして本書にはそのあたりのしくみが、もう身も蓋もなく書かれている。その村上春樹を筆頭に、俵万智、吉本ばなな、林真理子…と一世を風靡した作家(現在でも十分売れているけど)を論じる内容は、なるほど、と腑に落ちるところが多い。山ほどの文献を引き合いに出しながら展開する「作家論・論」は、新鮮で解りやすく説得力がある。
作者の、取り上げている作家およびその周辺を俯瞰する視野の広さには驚かされるが、これには20年という時間の経過の裏付けがあるのだと、作者自らがあとがきで書いていて、なるほどこれは労作なのだな、と思った。ただ、馬鹿にしてるわけじゃないですからね、あしからず、と断りながら揶揄しているような書き方がところどころ目に付いて、聡明だけど少々すれっからし、という感じがしないでもない。
特に林真理子、上野千鶴子とフェミニズムとの関係について論じ「オンナの時代の選択」と銘打った第2章の面白さは圧巻だと思った。
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荒木 一人
評価:★★☆☆☆
切り捨て御免! 作家を批評する、批評家を撫で斬り。それなりに、楽しめる。作家自身を直接批評するのでは無く、作家を評価した批評家を批判する、ちょっと変わった書き方。もちろん、遠回しに作家を批判している様に感じるのは言わずもがなである。
文壇の人気作家8人を評論する、「作家論論」を目的に書かれたモノ。ベストセラー作家:村上春樹・俵万智・吉本ばなな、女性論客:林真理子・上野千鶴子、知識人:立花隆・村上龍・田中康夫。
確かに8人の中には、消えつつある人、方向性が変わった人、趣味じゃ無い書き手も含まれている。それでも、他人の言葉を借りて作家を評価する姿勢に若干の嫌悪感を禁じ得ない。この本自体の意義がどれほど有るのかと考えると、より一掃、著者自身の言葉で批評して欲しかった。「あほらし屋の鐘が鳴る」の時も感じたのだが…売れているモノや、売れっ子作家に嫉妬している様に感じるのは気のせいなのか?
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水野 裕明
評価:★★★★☆
本当のことを言うと、この作品で論評されている作者の作品をいずれも読んだことがないし、あまり読んでみようという気になったこともなかった。けっこう偏った読書傾向を持っていたので、作者に関する知識は一般的な人が抱いているイメージと大差無いものであった。でも、でも、そんな独断と偏見の読書好き人間でも興味深く面白く読め、しかもそれぞれの作者の作品を読んでみようかなと思わせる作者論であった。特に、俵万智・吉本ばなな・林真理子・上野千鶴子という女性作家・評論家に対する論評は秀逸で、何となく世間の評判は違うよなぁ〜と思っていた、その違う点を明快に指摘していて、読んでいても楽しかった。4月の課題図書であった『あほらし屋の鐘が鳴る』でも書いたことだが、この作者、タイトルほどには暴論、異論がなく、うんそうそうと首肯かされてしまう話が多く、気持ち良く読めた一冊であった。
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