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今月の新刊採点
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【文庫本班】2006年12月の課題図書
移動都市
フィリップ・リーヴ (著)
【創元SF文庫 】
税込987円
2006年9月
ISBN-4488723012
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★★★☆
まさにジブリがいっぱい!の世界。幅広い年代の人を夢中にさせてくれそう。
大人になった今でももちろん面白いと感じたのですが、子供時代に読んでもドキドキワクワク夢中になっちゃうだろうなあ。
人物や風景等が細やかに描かれているので、架空の世界にも関わらず物語が絵になって頭の中に浮かんでくる感じなのです。
最後まで息をつかせぬ展開はもちろん、面白さの肝はその世界観。
移動する都市が他の都市を食べて大きくなっていく、というのがまた変わった発想。
戦争と強奪で国を大きくしていく、という意味合いに近いのかもしれない。
都市と都市との食い合いだけではなく、移動することを止めた勢力の存在も重要な意味を持っていて、上手い!と感心しきり。
下層から這い上がろうとするもの、復讐に燃える少女など多様な人物達が物語を盛り上げ、悲しくも力強いメッセージを読み手に送ってくるのです。
ホント、完璧な物語を読んだ!という満足感で一杯です。
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松井 ゆかり
評価:★★★☆☆
帯に「四部作」と書いてあったので、割と重要と思われた登場人物たちもあっさり死んでいくのにけっこう唖然とした。第2巻は舞台を新しくして始まるようですね。もっと活躍するのかな〜と思ってた魅力的な人物が去るのはさみしいし、もうちょっと話を引っ張れそうなのにもったいない感じ。
都市が移動するというのはダイナミックで、SFというジャンルにふさわしい設定である(しかしアイディアだけならテリー・ビッスンの短編「英国航行中」なども似た感じで、こちらは国が動く。そのときにも感心したものだが)。第2部以降、登場人物たちが大幅に刷新されることが予想されるわけで、今後どのように物語が展開していくのか予測がつかない(都市の移動は止まらないようだ)。思い切りのいい著者のこと、興味深いストーリーや登場人物を生み出し続けてくれることを期待したい。
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西谷 昌子
評価:★★★★★
移動して喰い合う都市、という世界観にまずしびれた。一度滅びた文明を再度発掘して利用している世界。主人公はひょんなことから街の英雄の秘密に触れてしまい、都市から追い出されてしまう……。
煙を噴出し、上層部には身分の高い者を、下層部には身分の低い者を乗せてがしゃがしゃと動き回る醜悪な都市。だがそれを絶対だと信じている住人たち。この世界観自体が読むものに何かを訴えかけてくる。それは文明批判というようなはっきりしたものではなく、もっとデリケートで、言葉にしにくい何かだ。もし自分が異星人で、初めて地球を目にしたならこんな想いにとらわれるだろうか……というような、物哀しさ。
少年と少女の冒険も、血沸き肉踊るというようなものではなく、辛さ哀しさが際立つ。だが、読後はほんのり暖かい気持ちになり、早く続きを読みたいと思う。極上の読書を味わえる一冊といっていいだろう。
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島村 真理
評価:★★★☆☆
荒廃した未来。かつて人が住み集う都は移動都市として存在していた。互いに狩ったり狩られたりしながら。移動する都市(すでにここでも仰天)が都市を食べるんですか?とにわかには信じがたい設定。けれど、どこか宮崎駿のアニメを髣髴とさせます。ラピュタとかハウルの動く城とか。世界観はもう少し殺伐としています。
移動都市ロンドンに住むトムは、ひょんなことから、顔に傷を負った少女へスターと行動をともにすることに。困難にたちむかう若者達の冒険譚。ワクワクしますが、ちょっと人が死にすぎです。こんなに悲しすぎるのってない!と思っていたら、続編があるんですね。これは四部作の序章のようです。明るい未来が待っていればいいのですが。
さて、移動都市ロンドンにある博物館の陳列品はちょっと見ものです。陶磁器や剥製などもありますが、ミッキーにプルートが21世紀の神として紹介されてたり、CDがめずらしいがられていたり。さりげなく、未来人の誤解がまじっていて楽しめますよ。
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浅谷 佳秀
評価:★★★★☆
ちょっと読んだだけですぐに宮崎アニメのキャラの、あのステレオタイプののっぺり顔が浮かんできてしまった。自分の想像力が宮崎アニメに侵食されてしまっているようで、どこか腹立たしい。そんな訳で、実際アニメ化したら相当面白くなるのは間違いなさそうだけれども、スタジオジブリだけにはご遠慮願いたいものだ。いや、そもそもが、こういう物語の活字を目で追いながら、自分の空想力でもって脳裏に映像を描いてゆくことこそ至福の体験なのではなかろうか。なんでも映像化すればいいってもんでは決してないだろう。
都市が動き回って都市を捕食する(巨大な顎でもって文字通り食う)、食えなくなったら飢え死にする、という発想がユニーク。そこからさらに突っ込んで、食った都市を咀嚼し、嚥下し、消化し、排泄する過程も、並立する物語としてもうちょっと詳しく書いてくれたら、ともと思った。もっとも、都市を擬人化して、弱肉強食の生存闘争を繰り広げさせるだけでも十分テンポよく読めるし、そこに主人公の少年が成長してゆく物語を絡ませているので抜群に面白い。魅力的なキャラがどんどん死んじゃうのにはまいったが、これはこれで食う食われるという世界の殺伐さを強調していてなかなかいいかも。
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荒木 一人
評価:★★★★★
英国の冒険SF作品。凄い、面白い、スピード感も抜群、久々に唸る様な傑作登場。四部作の第一部だが、心底次作が待ち遠しい。どっぷり感情移入しながら味読が御勧め。読後感は、夢いっぱい。そうさぁ、この世はアドベンチャー♪
60分戦争の1000年後、文明が荒廃した世界。はるかな未来。人類は生き延びるために、都市にキャタピラや車輪を取り付け、都市ごと移動する。物資や奴隷を確保するために都市淘汰主義に則り共食いをする。主人公、トムは15歳で、移動都市ロンドンの三等見習い。もう一人の主人公は、ひたいからあごにかけて痛々しい傷跡をもっている少女ヘスター。
寝るのを忘れて一気読みしてしまった。読み始めるとページを捲る手が止まらない。キャラも立っている。各描写も素晴らしい。ワクワク・ドキドキの連続で非常に楽しめた作品。巻末のヘスターの台詞「あんたは…」が何とも言い難く切ない、感涙にむせびそう。
きっと宮崎アニメになるな、これ(笑)
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水野 裕明
評価:★★★★☆
時は遙かな未来。量子砲とかサイボーグなどSFに登場する超兵器が過去のものとなってしまい、知識が失われ退歩した時代。蒸気機関によって都市や村が船のように地上を移動して、小さな都市弱い都市を狩って都市を維持している、中世と未来がドッキングした世界。まずこの設定が面白い、と思ってしまった。しかも登場するのが飛行船や船をイメージした都市など一読、目に浮かぶようなものばかりで、物語世界のイメージが掴みにくい近未来SFも多いのだが、この作品はいとも簡単にその世界へ入っていけ、充分に楽しむことができた。ギルド見習いの主人公の少年や一緒に旅をすることになる顔に傷のある少女も魅力的で生き生きとして、宮部みゆきの『ブレイブ・ストーリー』とも通じる楽しさとワクワクさがある。でも、ちょっと気になったのは登場する魅力的な脇役たちが次から次へと殺されていく点。ちょっと殺伐としすぎではないかと思ってしまった。
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