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今月の新刊採点
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【単行本班】2006年12月の課題図書
こいわらい
松宮 宏(著)
【マガジンハウス】
定価1575円(税込)
2006年10月
ISBN-4838717199
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★
古都京都が舞台。コレが時代劇なら(時代小説ではなくて時代劇。テレビドラマでやるような)、しっくり来るのかもしれない。それをあえてコンテンポラリでやってみた、チャレンジ精神は買いたいところ。少々極端な設定や、大技があまりにも簡単にできるところなど、マンガチックで陳腐な感じがしてしまうのはいたしかたないだろう。
両親も財産もなくした女子大生が、高額なギャラに目がくらみ、変な爺さんの用心棒を始める。「こいわらい」とは何なのか。はたして本当の敵は誰なのか。金持ち爺さんたちの道楽さ加減に辟易しないでもない。しかし、幾重にも張られたトラップに、迷子になりそうになりながら、古都に渦巻く謎の風に吹かれてみる。それもまた一興。
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川畑 詩子
評価:★★★★
秘剣、武者修行、忍者屋敷のようなお茶屋。こんなにも時代劇的な要素を現代京都で展開させるなんてアクロバティック。
不思議な棒をあやつる美少女剣士メグルの周りは怪しい人だらけ、事件だらけ。極めつけは「京都宮内庁」会長。何しろ二十歳の娘さんが、風呂にも入らずにかろうじて起きるのはトイレだけになるくらいの精神的ダメージを与える破壊力を持っている。
さて、そんなメグルだが、五里霧中になった時には己の剣に集中することで困難に立ち向かう。彼女の場合は迷った時の心のよりどころは剣や自分の血筋だったが、誰でも気持を静かにして、そっと自分の心に寄り添えば、自ずと路は見えてくるのかもしれない。
活劇や怪事件の連続にどんどん頁をめくりながら、心の落ち着かせ方のイメージトレーニングをしていた感がある。
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神田 宏
評価:★★★★
京都に住む美人女子大生、和邇メグルが、和邇家再興をかけて振るう、秘剣「こいわらい」。
両親を事故で失ったメグルは、自身も小脳を失うというとんでもないハンディを背負うが、そこから奇跡的にも回復。しかし、和邇家は破産、祖父も他界。西陣の名家の屋敷を離れ、5歳の弟「サンジ」を連れ知恩院の門前長屋に移り住む。そんなメグルを支えたのは、いつもそばにあった「長さ三十センチくらい」の「美しい棒」、祖父の残した秘剣「こいわらい」の巻物と「おまえにこの剣を伝える」と言う遺言だった。
それから、始まるメグルの現代京都での剣術活劇談。「京都宮内庁」という電気屋社長が明かす和邇家の秘密。謎の剣客、川又新三の使う怪しげな剣術、新三に弟子入りする同級生、五郎。京都のほんわかした雰囲気のなかで、ミニスカを履いたメグルが大活躍。柔らかな京都弁とちょっとぼけっとしたメグルのキャラクターがなんともいえない可笑しさを醸しだします。
奥儀「こいわらい」。脱力系必殺女人剣とでも名づけようか。
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福井 雅子
評価:★★★★
秘術を操る剣術遣いの家系である和邇家の末裔として秘剣「こいわらい」を授けられた女子大生メグルが、次々と立ち現れる敵を相手に、家を守り謎の剣術を完成させるために戦うエンターテインメント作品。
面白い。読者を飽きさせずに最後まで一気に持っていけるだけの力がある作品。知らず知らずのうちに体得した秘剣でヤクザのチンピラをバッタバッタとなぎ倒すメグルの立ち回りの爽快感、ミステリー仕立てのストーリー、歴史を絡めた家系と秘剣の謎、この3つがそれぞれに魅力を放ちながら、京都を舞台に絡み合って、読み応えのある作品になっている。舞台が京都であることが、あやしげな秘術が浮き上がらないように効果的に使われていて、この作品に絶妙な味わいを加えている。もたついたところがあまりなく、小説デビュー作とは思えない力作だと思う。「ありえない!」と思いつつどこかで「あったらいいのに」と思いながら読んだ。
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小室 まどか
評価:★★★★
メグルは、事故をきっかけに両親と小脳の一部、そして代々続いてきた家まで失った。残されたのは幼い弟と、5歳の時に鴨川のほとりで拾った一本の棒。この棒を弄ぶうちに自然と身についた居合いのような術をめぐり、次々と怪しい輩があらわれて……。
随所に歴史的因縁がちりばめられ、これは相当時代小説好きな人が書いているのではと思って奥付を見ると、著者は藤沢周平がお好みらしい。現代を舞台に、女子大生を主人公に据えながら、話題の中心は“秘剣”(!)であり、剣術修行、忍法、立ち合いに家系図と、時代小説のスパイスがふんだんに取り入れられている。それが何となくしっくりきてしまうのは、常識を超えた変人ぶりを発揮する登場人物たちの圧倒的な存在感にいい塩梅にマスキングされているせい、そして京都という土地柄もあるだろう(以前住んでいたので、光景がありあり浮かんで楽しめた)。剣法・忍法モノが好きな方、京都通の方にオススメ。
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磯部 智子
評価:★★
何かのパロディか?とも思うが時代小説にあまりに疎く、そのままストレートに読む。ツッコミどころ満載だが、この作品もまた勢いがあり一気に読むことが出来た。大手門から玄関まで百メートル近くある西陣のお屋敷に生まれたメグルの運命が、急転直下したのは19歳の春。両親の事故死とメグル自身の小脳失調と借金。そこから5歳の弟と長屋に住みながら女剣士となり、帯の「プラダのリュックに一本の棒、それが秘剣こいわらい」へと続いていく……メグルを用心棒に雇う「京都宮内庁の会長」は岡山出身だが誰よりも京都弁を使い(ありがち)御茶屋の女将は謎めいて(更にありがち)賀茂大橋の下には剣術修行する男がいて(ないない)高校時代ぐれた男はフリーターならぬ板場修行に入り(地場産業で更生)連日のヤーサン(ヤクザのこと、関西では何かと「ちゃん」や「さん」をつける。飴ちゃん、ウンコさん……)との抗争のなか腕をあげるメグルの運命と絡み合って一気に突き進む。作家の親切な「あとがき」でテーマも分かった。素材としての京都をまといながらも、最後のオチは極めて大阪的……非常にベタだが「お約束」がカチッとはまる。チャンチャン
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林 あゆ美
評価:★★★★
スコーンと突き抜けた設定が潔くおもしろい。女子大生のメグルはプラダの巾着リュックにいつもきれいな棒をいれている。ただの棒ではなく、秘剣「こいわらい」とよばれる由緒正しい歴史ある棒。
両親を交通事故で亡くしたメグルは弟のサンジとの生活費を稼ぐため、割りのいいバイトを探していた。親戚が学費を払ってくれたので女子大生の身分を確保しているのだが、弟と二人分の食い扶持くらい自分で稼ぎたいからだ。そこで見つかったのが、「用心棒」。まさしくメグルの棒が役立ちそうなバイト名ではないか。
用心棒として謎の会長に夜な夜なつきそい、ケンカ相手のヤーサンを次々倒す爽快さ、棒にまつわる不思議な歴史、幼なじみの五郎との関わりなどなど、読みどころ満載で、すっきりさわやかな読後感。アタリ本です。
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