▲TOPへ戻る
こんな最低の環境に投げ込まれたら、そりゃもう普通は気が狂いますわな。少年・スタンリーが、こんな状況下で、時に恐れ、へこたれ、諦め、妥協を余儀なくされつつも、自分に降りかかった理不尽さに、少しずつ抵抗し、跳ね返し、ひいては対決してゆく。その過程には、心打たれるものがありました。
成長物語の背景に、数々の計算しつくされた設定が絡んでいるところも良いです。スタンリーの現状に覆い被せるように、過去のエピソードが挟まり、はじめは「何か読みづらいなあ」と思っていたのが、終盤ですべて一点に収束し「おおっなるほどー」と思わせてくれる、そんな語り口に大満足。
| 当サイトについて | プライバシーポリシー | 著作権 | お問い合せ |
Copyright(C) 本の雑誌/博報堂 All Rights Reserved