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フィッシュストーリー
伊坂 幸太郎 (著)
【新潮社】
定価1470円(税込)
2007年1月
ISBN-9784104596027
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★
伊坂作品の名脇役たちを主役に置いた、いわゆるスピンオフ作品の短編集。といっても、元の作品を知らなくとももちろん楽しめるのだが、それらを読んでからのほうがおそらく数倍楽しめる。
長編ほどの迫力はないが、ウへッ?というところから、あれよあれよと話が転がりだし、それを助走としてポーンとジャンプするようなスカッとする仕立ての巧さは変わらない。一編一編は短いが、肩の力の抜けた飄々とした雰囲気はそのままだ。ストーリーにピリッと効いたスパイスのように織り込まれた謎が、ほーらよっといった感じでつまびらかにされると、ウフッと、にんまりしてしまうのは、私だけではないだろう。
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川畑 詩子
評価:★★★★
浮遊感のある物語群。夜の動物園に寝転がっている男や、空き巣と探偵を兼業している男のような、どこか変で地に足がついていないような人々が登場し、大きな事件も小さな出来事も等しく淡々と語られる。ヒモへのあてつけに自殺騒動を起こした女と、それを説得に行ったことがきっかけでつきあい始めることや、回想で登場する知人たちが、後日強盗でつかまったり、自殺したことは、私にとっては驚きで、それが話の本筋になっても不思議でないくらいなのだが、あくまで背景としてあっさり語られている。大げさにならず、かといって無機質にもならず、抑制のきかせ具合が気に入った。互いに少しずつリンクしているという伊坂作品。初めて読んだが、今後少しずつ糸をたぐっていく楽しみができた。
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神田 宏
評価:★★★★
人はそれを「伊坂ワールド」と呼ぶ。作中人物が他の作品にも現れ、個々の作品が微妙にリンクするその仮想世界を。ひょっこり姿を現した人物はまるで通行人エキストラのようだったり、また新しい物語の主人公だったりするが、どうもあまり必然性は無いようだ。それはホント「ひょっこり」といった感じだ。だから物語もオフビートでちょっと気だるい。僕にとってはよく出来たジオラマのような伊坂作品。精緻な地方都市の中を人々が行き交う。少し不思議なのは泥棒家業の人が多いこと。でもそれも眼を凝らしてはじめて分かることで、遠くから眺めると幸せそうな地方都市だ。そんな、ジオラマに展開される4つの物語。眼を凝らしてごらん。隅の動物園で侃々諤々とどーでもいいような物語が始まっている。シンリンオオカミの檻の前に寝そべる「永沢さん」は「動物園のエンジン」のような人で、彼が動物園の柵から外に出るとまるで「エンジンが切れた」かのように動物たちが静まってしまうのが見えるよ。(『動物園のエンジン』)おっとこっちの野球場ではどっかで見たことある泥棒がもはや過去のヒーローになりかけている野球選手を応援しているぞ。「生きてるの、つらいっす」という彼はやけに真剣に応援しているけど、訳でもあるのかな?(『ポテチ』)「カッキーン」と小さな音がして球場の場外に小さなボールが飛んでゆくのが見えるな。さーて次はどんな場面をジオラマに付け加えてくれるのかな? それまで、壊れないように押入れにでもしまっておくとするか。「パチン。OFF」
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福井 雅子
評価:★★★★
売れないバンドが出したレコードの曲中に無音の空白箇所がある。最後のレコーディングで「この曲はちゃんと誰かに届いてるのかよ?」とメンバーの一人が叫んだことに由来するこの空白が、時を越えていろいろな人の人生を変えるきっかけとなる、という表題作を含め4つの短編からなる短編集。
あるロックバンドの曲中の空白が違う時代に違う場所でちょっとした出来事を起こす。その出来事がそれぞれ無関係ではなく、不思議な形で繋がっているというのがこの物語のポイントである。その、直接的すぎない繋げ方と、それを過剰に前面に押し出さない見せ方に、著者のセンスとこだわりを感じる。「なるほど!」とクスっと笑える感じが、心地よい。また、他の3つの短編の物語も、同じ人物を他の物語の脇役で登場させ、話に直接の繋がりはないものの、物語同士が細い糸で繋がっているように描かれている。会話が中心の淡々とした表現と、遊び心のあるちょっと凝った構成のバランスがよく、心地よく面白く読める。
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小室 まどか
評価:★★★
深夜の動物園で眠り朝になるとマンションの建設反対運動をする男、未だ生贄を模した風習を持つ集落で消えたチンピラ、時空を越えた縁を取り持つある曲の空白の間奏部分、補欠のプロ野球選手とその家に忍び込むお人好しの空き巣との関係、……。
ありそうでなさそうな、なんだか不穏な気配もはらみつつ終始ふわふわとしたのんきさのただよう不思議なオムニバス4篇。伊坂作品初体験なので、他の作品とリンクする脇役たちとの再会の喜びは味わえなかった(といっても、4篇中2篇に黒澤という心知らずな泥棒が登場する)が、つきはなすようでいてあたたかい、微妙な空気感の心地よさが、あとからじわじわと効いてくる。
殊に、書き下ろしの「ポテチ」の主人公であるなんともダメでまぬけな空き巣の青年の、知らずして哀しい運命を背負っても裏切られても曲がらぬ純粋さが、胸に染みた。
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磯部 智子
評価:★★★
えらくスマートだな、という印象を持つ。登場人物は伊坂作品おなじみの脇役、読者周知のことらしいが、未読の私はその集合に入らない為、これだけ読むと少々肉付けが薄く感じる。タイトル通りのホラ話の連続だが、映像的でスクリプトを読んでいるようなひいた視点は、徹底的にギャラリーを意識しており、行間に見出したのは奥行きよりも、もっと軽い手ごたえだった。言葉という目隠しで手を引かれ、イメージだけで海は深いと言われても、実際は溺れる心配の無い浅瀬に立っているのだから、読み手にとって安定感抜群なのは当たり前。とは言え物語としての完成度は高く、気軽に楽しめたことは充分認める。
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林 あゆ美
評価:★★★★
無知なので、フィッシュストーリーの意味に「ホラ話、大げさな話」があり、その由来が釣り師が逃がした魚を実際より大げさに言うことだというのは初めて知り、へぇと思う。
この話の中では、もともとの意味だけでなく、物語に出てくる小説のタイトルであり楽曲タイトルであり、それらがからみあう短編のキーワードになっている。
読んでいると、なんだかピースがきちんとおさまっていくようで気持ちがいい。たとえば、検算してみてぴったり数字があうとき、おつりなしで、細かいお金で支払いを済ませ財布を軽くするときのような感じ。こういうときは、ささやかな達成感がある。そんな爽快さがこの小説の持ち味だろう。
時を変え、場所を変え、そして人が微妙にリンクしていくおもしろさ。読み手だけが知りうるつながりを眺めながら悦に入って読了した。お気に入りは表題作の「フィッシュストーリー」。正義の味方には、一朝一夕でなれないこと、そのための準備がいかに大事かとしみじみ思い、あこがれた。
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