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ねにもつタイプ
岸本佐知子(著)
【筑摩書房】
定価1575円(税込)
2007年1月
ISBN-9784480814845
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
小松 むつみ
評価:★★★
エッセイというよりも、身近のささやかな出来事をすくいあげた掌編といった趣である。
休日の午後に、おいしいクッキーと紅茶をおともに手に取りたい一冊だ。遠い昔の記憶の引き出しから、毎日座る仕事場の机の隅っこから、ほこほこっと沸き出てきたようなさりげなさ。翻訳者という仕事柄からくるものなのか、独特の距離感とスタンスが新鮮で、するすると読み進めてしまう。ぷすっと笑えるウィットに満ち、押し付けがましさがなく、心地よく筆者の思考の旅をともに楽しんだ。
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川畑 詩子
評価:★★★★★
星5つに加えて「!」マークも差し上げたい。リスボンの路面電車の回想から、なんでいきなり新宿に空いた巨大な穴の話になる!? そんな妄想の面白さも勿論ですが、笑いを越えて、不気味でもあり、ひどく奥が深いことを言われている気もする。
また、幼児期のことを半端でなく細かく記憶している。子供の頃は語彙が少ないため大人にはうまく口で伝えられない感情や、目にした風景やそれを見たとき時に思ったことなどの色合いや質感が、まるでそのまま切り取ってきたかのように、言葉でもって見事に表現されている。すごい。
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神田 宏
評価:★★★★
皆さん知ってます? 男女が今まさに接吻するかのような影絵。でもじっと見ていると、影の部分でない地の部分にワイングラスが浮かび上がってきて、男女の絵なのか、ワイングラスなのか、分かんなくなっちゃうあれ? 何か専門的にはゲシュタルトの崩壊なんて呼ぶそうだけど、彼女のエッセイは、まさにゲシュタルトの崩壊が起こってますね。どっちが地でどっちが絵なのか分かんなくなってしまう(翻訳家としての素地だそうさせるのか?)。でもそんなに心配することはありません。可笑しいんです。これが、普段、当たり前と思っていることから、何か意味のないものがぶくぶく溢れてくるんだけど、例えば『マシン』の中で、足踏みミシンを観察する彼女は「サンダーバード」のテーマを頭の中で鳴らしながら本体を引き出すと、おもむろにペダルを踏む。すると「ずだだだだだ……と(中略)それは何か見知らぬ高速列車の疾走する轟音のようで」「私を乗せたまま猛スピードで部屋を飛び出し」たりするのだ。確かにあの重厚なミシン、空飛ぶ列車の機関部に見えなくもない。そこに跨る彼女を想像して欲しい。そしてバックには「サンダーバード」のあの勇壮なテーマが……
しなやかな想像力と、コトンと音のするようなオチ。日常が、異質な世界となって、それでもなおニヤッと笑わずにはいられないエッセイです。クラフト・エヴィング商會の挿画も素敵で、一家に一冊お勧めです(私なら、トイレに常備する。用を足す間に一篇読める長さだし、ニヤニヤしていても誰も見ていないから)。筑摩書房PR誌「ちくま」に今も連載中!
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福井 雅子
評価:★★★★★
翻訳家である著者が、日常生活の中でふと気になったことや思いついたこと、幼少のころに考えていたことなどを綴ったエッセイ集。
著者が感じたことや考えたことだけでなく、そこから湧き出てきた妄想も一緒に書かれていたり、中には最初から終わりまですべてが妄想というエッセイもある不思議で面白いエッセイ集である。あたりまえのことが、ある日ある瞬間からとてつもなく奇妙に感じられたり、些細なことからどんどん妄想が膨らんでしまったり、同じ経験はなくても感覚的には「わかるなあ……」と思えるものが多く、「くくくくっ」と笑いながら堪能した。著者の感性とユーモアのセンスが光るエッセイ集だが、それを支える歯切れの良いリズム感のある文章も、この本をいっそう魅力的なものにしている。久しぶりに出会った「もう一度読み返したいエッセイ集」である。
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小室 まどか
評価:★★★
エッセーなのか、回顧録なのか、紀行文なのか、はたまた幻想ショートショートか?
微に入り細に入りの観察眼や、古き良き時代をいとおしむ懐かしげな語り口、ありありと眼前に浮かぶ旅の空の街角、本業の翻訳や日常生活での悩みを彩るユーモアに、ついつい本気にして読み始め、いつのまにかきつねにつままれてしまう。
どこからどこまでが本心で、どこからどこまでからかわれているのか――そんなことが気にならなくなるくらい、軽妙洒脱な短文集。なんとユーモラス! なんとシニカル! アクのある笑いに、ほんのしばし虜になるのもまた楽しからずや。クラフト・エヴィング商會のイラストもいい引き立て役になっている。
個人的に非常に気になったのが「一度きりの文通」。渡り廊下がある中高一貫の女子校のパン当番の話が出てくるのだが、これが私の出身校の状況とかなり酷似していて、ひそかに、岸本さんてもしや先輩なのでは?と期待している。ま、また騙されているのかもしれないが(笑)
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磯部 智子
評価:★★★★
とにかく可笑しい。とことん岸本さんの無駄話を読み、必要不可欠とは生命体にとっての最小限であり、それを超えた無駄の中こそ、人間を人間たらしめる贅沢があるという幸福を味わう。著者の言葉や日常の諸々に対する思索は自由に巡り、ゆっくりと咀嚼され妄想へと変容し、そのまま物語へと飛躍するが、そのずれ込み方が又可笑しい。ずっと自分の頭の中の出来事を書きながら独善的にならない。これは単に文章がうまい、人間性のなせる業などということだけではなく、その時々、物事や人間との距離感を計る絶妙のバランス感覚をもつ為だと感心する。この視点があるからこそ、普遍性を持つ言葉に置き換えられ、ユーモアと奥行きを持つ著者の本業である翻訳にも繋がっていく。しかしエッセイというジャンルを好まない私の嗜好はどうしようもなく、頑固に★ひとつ減らしてしまった。
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林 あゆ美
評価:★★★★★
感服です。岸本佐知子さんは言葉を操る天才だと思う。おそらく子どもの頃からこういう脳みそをもっていたのでしょう。これだけの日々を過ごしていたら、子ども時代は生きがたかったかもしれないけれど、そのハードルを超えて大人になり、言葉を存分に磨いてこれを書いてくれたことに深く深く感謝。
と、お礼を書いておわってしまいたくなるような読後感なのです。
冒頭は「ニグのこと」。幼いころにいた無二の親友の名前は大ニグ、中ニグ、小ニグという。これだけ読むと、それはあだ名?と思うでしょう。そこは岸本さんです、そんなわけありません。読みすすめていくとわかるニグの正体。どうやって友情をはぐくみ、その絆を深めていったか。深めるごとに襲ってくる悲劇がどれほどつらい思いをしたか。読めば読むほど、くくくっと小さく笑っていたのに、最後はふきだして本を汚してしまう。あぁ、最高です。
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