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土方歳三と近藤勇、二人が出会ったのは「トシ」「勝ちゃん」呼び合っていた少年時代。 その二人が痛みも喜びも分け合える唯一無二の男だと思えるようになる。 農民の彼らが武士至上主義の社会で夢を実現するために、己の剣だけを頼りに現実に挑み続け、不可能を可能に変えてゆく。 なんとすがすがしく美しいのだろうか!
戦い続ける日々は生死の現場を目の当たりにする日々で、「士は死に際が生き様に直結する。いかに死ぬかがいかに生きたかの指標になる」と悟る。 そしてその死に際を見て、「外からの介在とは無縁に、人はどれほどまでも高みに昇ることができるのだということ」を悟る。 要は「自分の心の有様次第なのだと」 感動する箇所が多く、本が付箋だらけになってしまった。 新撰組の男所帯の気楽さと楽しさも、読んでいて親しみがわいて実に楽しかった。 流行り始めの名刺を嬉々として使う歳三に、彼のまた違った一面を見た気がしてより一層親しみを覚えた。
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