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この作品の著者も、また「下山病」の重篤な患者であることは言うまでもありません。彼の場合、「自分の敬愛する祖父が、実は下山事件に関わっていたのではないか?」という疑念からスタートしているので、その病の辛さは更に酷いものなのではないかと。森氏に対する、短いけど辛辣な評価もあり、ノンフィクションならではの緊張が感じられました。
親族への深い情と、真理を突き止めたいという強い想いが相まって、この作品は、他の下山事件本とは一線を画した、凄みのある作品になっていると思います。
それにつけても「下山病」。たぶん、根絶される日は、これから先もないんだろうな、という気がします。
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