2月17日(火)
芥川賞効果が未だ続いている。
受賞作の掲載誌である『文藝春秋』3月号がほとんどの書店さんで売り切れ。本日訪問したお店では、初回約300冊が3日でなくなり(それだって通常よりかなり多く仕入れていたそうだ)、重版分の予約がすでに50冊以上入っているという。そうこの『文藝春秋』3月号は、雑誌では異例の重版が決まっているそうなのだ。いやはやスゴイ。
その魅力の第一は「安い」なんだろうと話す。
『蛇にピアス』金原ひとみ著(集英社)本体1200円と『蹴りたい背中』綿矢りさ著(河出書房新社)本体1000円を2冊買えば、消費税込みで2310円になり、『文藝春秋』3月号は消費税込み780円で、その差1530円。これはかなりお得だ。
その感覚は購読層にハッキリ現れているようで、両受賞作家と同年代の読者はしっかり単行本を買っていき、お試し感覚の強い年配層などは『文藝春秋』を買っていくと聞く。いや、もしかしたら若い人は、『文藝春秋』に芥川賞受賞作が掲載されるのを知らないのかもしれないが…。
文藝春秋話で盛り上がっていたら、「そんなことより」と店長さんに指摘されたのが、この4月から始まる消費税総額表示の話。
国から販売の際の価格表示を税込みに統一しろと各販売物にお達しが出ているのだが、出版界(単行本)は現在外税表示に統一されている。これをすべて再度(消費税導入時は内税だった)内税にするなんてことはとてもできないわけで、一応スリップ(本に挟み込まれている紙)の飛び出た部分に総額表示を入れるということで、お許しを得ているようのだ。(誤解しているかもしれません)
そこで、本の雑誌社では早めの対応をと、昨年の9月の新刊から本来マスク少年が書かれていた部分に総額表示を入れ印刷しているのだが、本日店長さんから指摘されたのは、それ以前に出ていた本をどうするのよ?ってことだった。
どこで聞いたのか忘れてしまったけれど、既刊本に関して、すべてスリップを変えるなんてことはとても出来ないわけで、重版がかかるまでは、そのままで良いなんて話を聞いていたので安心していたのだ。だから何もしないつもりですと答えると、その店長さんは困り顔。
「書店だけの店舗ならそれで良いかもしれないけど、うちみたいにデパートに入っているお店だと、今のところ本とCD以外は完全に内税表示に変えていくのよ。CDももしかしたら価格ラベルを貼って対応するかもなんて言っていて、そうなると本だけ特別になって、お客さんの混乱は避けられないよね。まあ、ひとりひとり話せば済むことだけど、最近わざとそういうことを言ってごねるお客さんもいるからなぁ…」
ほんとにこれで良いのか? それともまずいのか? もし、まずいと言われても本の雑誌社のような零細会社では、正直どうすることもできない。うーん、どうなってしまうんだろうか。
頭を痛めつつ、お店を出て、駅に向かうと、キオスクに「綿矢りさ」の文字。おお、東スポの一面ではないか! しかも芸能界入り? むむむ、作家で東スポの一面を飾った人というのは、今までいたのだろうか? 凄すぎる…。