WEB本の雑誌

2月23日(月)

 営業の喜びって何ですか?と助っ人学生に真顔で聞かれ、思わず考え込んでしまった。

 予想以上の注文を頂き、大きく展開し販売してもらったとき。そんな日はついつい家に帰る途中にスーパーに寄って、ビールと焼き鳥を買ってしまう。

 いや、そんな特別なことでなくても、目標の売上に達すればうれしいし、普通に書店さんを訪問し、普通に会話が出来て、意思疎通がうまくいっただけでもうれしい。あるいはまったく会ったことのない地方の書店さんと電話でしっかり話せただけだってうれしい。

 そんな喜びはたくさんあるのだが、学生に向かって言葉にした途端、何だかちっぽけな喜びとしか伝わらないだろうと、もっとわかりやすい大きな喜びを教えてあげようと思ったのだが、これが思い浮かばない。

 例えばもし会社から爆発的なベストセラーが出たとしても、その多くは作品を書いた著者の力であろうし、あるいはそれを企画し書かせた編集者の力であろう。うーん、もし、そのベストセラーの返品率を3%以下に抑え、しかも書店さんから苦情があまり来なかったとしたら、それはまさに営業の力のような気もするが、これまたネガティブな喜びとしてしか学生に伝わらないだろう。

 うーん、なんだ? 営業の大きい喜びって? そんなのあるのか? 

 そもそも本が好きで、毎日その大好きな本に触っていられるってだけで、充分大きな喜びを噛みしめているような気がする。どうだろうか…。