5月13日(木)
こうもうまいタイミングでドンピシャの本に出会えると、つい本の神様というのがいるんじゃないかという気がしてくる。
それは大宮のJ書店さんを訪問したときのことだ。担当のTさんと話しているとひょんなことから1冊の本を薦められた。
『「北島亭」のフランス料理』大本幸子著(NHK出版)
Tさん曰く「仕事について考えさせられる1冊」とのことで、ちょうど昨日の会議でウンザリしていた僕にはちょうど良さそうな本ではないかと早速買い込む。そしてすぐ電車のなかで読み出した。
この本、フレンチレストランの厨房の一日を追ったノンフィクションである。僕自身、料理を作るのは好きだけど、フレンチなんて結婚式以外食べたことがないし、そもそも食べたいとも思ったことがなかった。
ところがページをめくっているうちに、北島シェフと弟子たちが創るフレンチをどうしても食べたくなってしまう。美味そうだという根本的な理由はもちろん、それとは別にこの北島シェフの料理に対する情熱と誇りに痺れてしまったのだ。いやはや、一言一言痺れまくりだ。
またこのシェフと弟子たちの関係性の素晴らしさ。料理に関してはとても厳しいのは当然のことだろうが、それ以外の部分では互いにしっかり人間として付き合っていて、ある弟子の母親が受けた癌検査の結果をみんなで聞くシーンでは思わず感涙してしまった。
ああ、やっぱり仕事ってこれくらい本気で、そして愛してやらなきゃいけないんだよな。グジグジ悩んでいる暇があったら、1軒でも多くの書店さんを廻って、大好きな本の話をして、そしてもちろん営業をして、ひとりでも多くの読者に本が届くようにする。それが営業の勤めだろう。毎日毎日そのことを真剣に考え、続けていくことが大切ってことか…。
ああ、良い本と出会えたな。Tさん、ありがとうございます。