WEB本の雑誌

9月14日(火)


 本日は、2004年秋、東京の超大型出店ラッシュの第1弾、丸善丸の内店さんのオープン日だ。丸善さん、相当パブリシティーに力を入れたようで、朝からテレビやラジオで取り上げられているし、電車の中吊りや新聞広告などもしっかり打っていて、通常の書店のオープンでは考えられないほどの話題づくりだ。果たしてその効果はどうなるのか? あるいはどのようなお店なのか? 興味津々で覗きに行った。

 まず驚いたのは、その近さである。
 反対側の八重洲ブックセンターさんの名刺の裏側には、なぜか駅からの距離が歩数で書かれているのだが、その例に習って丸善さんの駅から距離を伝えると、なんとたった188歩である。(僕の歩幅)しかも路面店である。これはたぶん首都圏の超大型書店のなかで、最短の距離なのではないか。いやはや立地か大きさかと言われているただ今の成功法則から考えると、初めてその両方を手に入れた店舗になるのではないか。

 次に驚いたのは、人の量である。
 僕がこの業界に入って10年以上になるが、新規店のオープン日にこれほど混んでいるのを見たことがない。しかも業界人でなく一般人の人出なのである。次から次へとお店に吸い込まれ、エスカレーターの人の列は途切れることがない。おまけにそのお客さんが単なる冷やかしの客でないことはレジに出来た長蛇の列が証明している。「ご迷惑をおかけして申し訳ございません…」本屋のレジでまさかこんな叫び声を聞くなんて夢にも思わなかった。いやはや本日の売上はいったいいくらになるんだろうか?

 さらに驚いたのは、お店の雰囲気である。
 今まで、どんな本屋さんが出来たってそれは本屋さんの延長線上にあったと思う。棚があり、平台があり…。しかしこの丸善さんは何かが違う。今までの本屋さんのお店作りからは、一歩どこかに飛んだ気がするのだ。空間演出というのかわからないけれど、ここにいる感じは、いわゆる本屋さんにいる感じではない。ならば何か? デパートとかそういうものに近い。もし明日からここで突然ブランド品を販売しても何の違和感もない。もしかすると書店という「場」が違う方向に向かい出す第1歩なのかもしれない。しかし余程の資金力がなければ、これだけの「場」は作れないだろう。

 最後に驚いたのは、棚の高さである。
 とにかく高い。しかもその高い棚に平台がくっついているから、自称身長165センチの僕には上の2段は手が届かない。これはどうだろうか…。ちょうどそんなことを考えていたとき隣にいた中年男性が一番上にある本を取るために、どこからかキャスター付きの踏み台を持ってきたのだが、何だかバランスが悪くて見ている方がハラハラしてしまった。ちょっとこの上段の棚の使い方は今後の課題かもしれない。

 まあ、他にもいろんなことを考えさせられたのが、百聞は一見にしかず。
 ご興味のある方は、ぜひ、覗いてみて下さい。