WEB本の雑誌

9月16日(木)

 久しぶりに兄貴から連絡が入る。
 
 いや久しぶりといっても別に音信不通だったわけではない。ただ杉江家が全員浦和レッズサポになってしまって以来、スタジアム以外で顔や言葉を交わすことがなくなってしまったので、普通の日に連絡が来るなんてことが珍しいのだ。

「あのさ、日誌読んでいるよ」
 唐突に何を言い出したのかと思ったらこの営業日誌のことだった。そういえば、兄貴は結構このホームページを読んでいたっけ。

「それでさ、4周年なんだろう? おめでとう」
「あ、ありがとう」
「でだ。そろそろ本性出した方がいいと思うんだよ。オレはお前の兄貴で、だからお前が生まれたときからよーく知っているんだ。親と同じだけお前と長く付き合っているんだ。そういう人間が忠告するんだからしっかり耳の穴をかっぽじって聞きなさい。あのな、もうこうやって良い人ぶるのはやめなさい」
「何だよ、お前」
「だから、ハッキリ言うとな、お前はこんな人間じゃないんだ。もっと心が汚れていて、インチキくさくて、それでわがままで、人のアイスをこっそり食うような奴なんだ。お前食ったよな、オレのホームランアイス。おい! お前の身体のために言っているんだぞ、聞いてるか? こんな無理しちゃいかん。しかも4年も…。もし会社としてこういう感じで書かなきゃいけないっていうなら、オレが『裏・炎の営業日誌』のホームページを作ってやるぞ。どうだ?」

 どうだ? って何がどうだなんだ。
 昔からちょっとおかしかったのだが、四十の声が近づいて一段とおかしくなってきたようだ。向こうからまだ何かブツブツ言っている声が聞こえたが、電話を切った。

 でも裏日誌は面白うそうだな。会員制で金取ってやるか? まずい兄貴が言っていた本性が出てしまった…。