WEB本の雑誌

2月2日(金)

 椎名誠写真展の会場から送った荷物が届いたのでその整理。

 それにしてもひとりひとりのお客さんの滞在時間の長い、そしてリピーターの多い写真展だった。うーむ。あの雰囲気で喫茶店でも開いたらいいのではないか。店名はもちろん「ONCE UPON A TIME」 。椎名さんの写真を飾り、BGMはアンドレ・ギャニオンの「静かな生活」だ、ってそれじゃ倉本聡のドラマになっちゃうか。

 世界の貧困を「ほっとけない」と活動しているのはU2のボノだが、本の雑誌社の顧問をほっとけないのが事務の浜田。トトロの森のあの惨状を見て「もういい!」と怒っていたくせに、昨日ちょろっと顔を出して退散してしまったのがよほど淋しかったらしく、朝から目黒さんの話ばかり。しかし相手の目黒さんは浜本には1時間おきにメールをしてくるのに、浜田が送ったメールには返事がない。結局夕方には我慢できず電話してやがる。

 昨日訪問したジュンク堂書店池袋本店では、『オシムの言葉』を読んで熱狂的なジェフサポになった田口久美子さんから「アベ~」と散々罵られる。平身低頭、謝る。実はその前に訪問したS書店ではYさんが鹿島サポだということを初めて知り、こちらでも「アベまでとってどうすんですか?」と怒られたのだ。弱いときはあんなにみんな優しかったのに…。

 地下に降りてコミック売り場のTさんが絶賛していた『クレイジーカンガルーの夏』誼阿古著(GA文庫)を購入。GA文庫デビュー!なんてひとりで騒いでみたが、そういうことは関係なく面白そうな青春小説だ。しかもあとがきを読むと僕と同じ佐野元春ファンのよう。期待大。

 インド行きの願掛けでなぜか自転車で日本を南下し、いろんな神様にお祈りしに行っている高野秀行さんの『神に頼って走れ! 自転車爆走日本南下旅日記』(http://bunko.shueisha.co.jp/takano_diary/)がすこぶる面白い。発想自体最高だし、やっぱり高野さんの文章は味がある。

 こういうのを読んだり、あるいは椎名さんと長い間過ごしてみてわかったのだが、僕には文才はもちろん、人間的魅力も思い切り欠けているってことだ。何だかこういう公の場で、日記を書き続けるのがちょっとつらい。うーむ。