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1月7日(月)

明けましておめでとうございます。
本年も「本の雑誌」及び単行本、それからこのWEB本の雑誌をよろしくお願いします。

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直木・芥川両賞の候補作が発表になったが、2008年本屋大賞の一次投票の〆切は、今週金曜日が〆切。今回でよくぞ続いたの5回目なのであるが、本屋大賞があるかぎり、私の年末年始は休みのようで休みでない。果たして今年の投票数はどれくらいになるのだろうか、どんな本がノミネート作品に選ばれるだろうかと落ち着かないのである。しかしおそらく落ち着かないのは投票をまだ終了していない書店員さんも一緒で、どうせなら早く落ちついた方がいいと思いますので、最終日まで引っ張らずに、今夜にでも投票してください。お願いします。

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2008年、初出社日の新聞の一面が、新風舎の民事再生法申請であったのには、何だか今年の出版業界を象徴するようでいやな感じを受けた。いや今回の新風舎の状況と昨年から続く出版社の倒産を一緒に考えてはいけないのかもしれないが、出版業界は世の中の経済状況から10年遅れる…というのが定説であることを考えると背筋が凍る。なぜならあのバブル崩壊の象徴的だった山一証券の自主廃業は97年だったし、日本長期信用銀行などの銀行破綻は98年だったのではないか。となるとこれから一気に出版業界のクラッシュが始まり、壮絶な不況が始まるのではなかろうか。その先にあるのは、勝ち組とか負け組とか、吸収合併とかそういうものなのだろうか……。

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そんな暗い気分で出社するが、仕事が始まれば、3月号から始まる新連載の宮田珠己さんの連載原稿が届き、大喜びで読んだり(とても面白いです!)、まもなく更新予定の矢部さんのパルコブックセンター渋谷店を振り返る対談の著者校を読んだり(こちらもとても面白いです!)、高野秀行さんと画策している企画をまとめたり(年末年始はこれをずーっと宿題にしてました)、書店さんを廻れば、年末年始の状況などを聞き、今年はこれをやって、あれをやって、といろんな楽しいことが走りだす。

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明日があるかなんて誰にもわからないけれど、明日があると思わないと生きて行けないから、今年も頑張って、楽しい本、楽しい雑誌を作って行こうと思います。よろしくお願いします。

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