8月7日(木)
とある書店さんの話。
「最近の文芸書の営業は楽だよね。書店員にゲラ読ませて販促物を作らせて、営業で廻ってくれば『何かないですか?』だもんね。それを持ってくるのが営業の仕事だろうってさ」
また別の書店さんの話。
「店頭のワゴンに置いてくれってうるさいのよ。売れている本だがら、そこに置けば売れますからって。当たり前じゃないの。そこに置けば売れるって。一番目立つ場所なんだから。だからさ、こっちはそこに置かないと売れない本を一生懸命探しているのよ」
最近、営業で書店さんに入ったとき、ぐるっと一周して棚に付いているお客さんを観察している。恐ろしいことであるけれどひとつ気付いたのは、雑誌や実用書やその他の棚にはお客さんがいるのに、文芸書の棚にはお客さんがひとりもいないということがしょちゅうある。