« 前のページ | 次のページ »

12月16日(火)

 日曜日。私がもっとも愛する作家、高野秀行さんと宮田珠己さんの合同ファンイベント(対談)が、TKP代々木ビジネスセンターで行われた。もちろん私もそこへ馳せ参じ、お手伝いをする予定だったのだが、それどこではなくなってしまった。

 なぜなら我がサッカーチーム・FC白和の2008年最終戦がその日にあり、しかも今年からはじめたチーム年間得点王にあと1点というところに私がつけていたからだ。高野さんも宮田さんもとっても大事なのであるが、得点王はもっと大事なような気がして、お二人に謝りつつ岩槻のフットサルコートに車を走らせたのである。

 最終節を前にしてチーム内の得点ランキングはこんな感じであった。

27点 松本
26点 杉江
24点 森川
21点 上田

 FC白和はサッカーとフットサルを交互にやっているから得点も多いのだが、本来であれば1位の松本君が25歳のピチピチサッカー青年で、おまけにテクニックもダントツだからぶっちぎりの得点王になる予定であった。しかし彼はメンタルに問題があった。優しいのである。私が大きな声で「くれ〜!」と叫ぶと自分がシュートを打っても100%入る状況であろうと、パスをくれるのである。それを我がチームでは接待パスと呼んでいる。

 この日も接待パスを待っていたのだが、さすがに松本君も得点王を意識しているようでパスをくれない。くれないどころか思い切り素晴らしいシュートを打ったので、私は思わずディフェンダーになって止めてしまった。自殺点でなく、自殺クリアーである。ひどいもんだ。

 それ以外にもいつもは蹴るコーナーキックも蹴らず、ゴール前でじっとこぼれ球を待ち続け、結果3点取り、森川と並んで、得点王になったのであるが、試合は全部負けた。ロッカールームでは、20年来の親友・下沢が「ほんとうに大人げないよ」と嘆き、悪友・勝木は「杉江ちゃん、死んだ方がいい」と怒られてしまった。


★   ★   ★

 大宮を営業。
 都内では「お客さんがいない」と嘆かれることも多いが、この辺りは今のところそうでもなく、前年比とんとんで推移しているようだ。文芸書も各種ランキングものをはじめ調子が良いとか。ジュンク堂書店さんでは『おすすめ文庫王国2008年度版』がすでに去年の売上を越えており、追加注文をいただく。また三省堂書店さんもとても理にかなったリニューアルをされていて、お客さんの評判も上々だとか。

 営業後、息子の4歳の誕生日なので直帰する。
 ディーゼル10のプラレールに狂喜乱舞する息子の姿を見て、この幸せが一生続きますようにと蝋燭の炎に祈った。

« 前のページ | 次のページ »