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12月25日(木)

 明け方、娘に起こされる。

「パパ、サンタ来たよ、プレゼント入ってるよ」

 昨夜「サンタが来るまで起きている」といいつつ、あっけなく寝てしまった娘が興奮気味に話す。

「何が入ってる?」

 私が買って枕元の袋に入れたのだから、中身も分かっているのだが、寝ぼけながら必死に演技したのである。

「えーっとね、やきそばとたぶん私が言ったコナンだと思う」

 即席のやきそばを入れたのには理由があって、昨年のクリスマスに何が欲しいと聞いたのを娘はすっかり何を食べたいと聞かれたのと間違えてラーメンと答えたのであった。それでわざと即席ラーメンをDSのソフトと一緒に包装してプレゼントしたのだが、娘が包み紙を解いたとき目についたのがラーメンだけで泣き出してしまったことがあったのだ。

 まあ今となっては笑い話なのであるが、それ以来うちに来るサンタは少し頭がおかしいということになっている。

 娘はまだ日もろくに昇っていないのに我慢ができず、居間の電気をつけ中身を確かめに行った。
「やったー、コナンいっぱいだよ」

 大きな声で叫ぶと今度は息子の枕元を確認し
「ごうちゃん! プレゼント来てるよ」と息子を叩き起こした。

 頭をくしゃくしゃにした息子が起き上がり、枕元の袋を確認するが、自分では包装紙を開けられず、おねーちゃんに開けてもらっていた。

「おー、レスキューフォースの本ら。サミットで欲しかったんら」となぜか伊豆地方の人のように語尾が「ら」になる息子は、跳ねるように叫んだ。

 しばらく居間で興奮していたふたりはまた寝室に戻ってきた。すると妻の枕元にもプレゼントが置かれていることに気づき、妻を起こした。

「ママ、ママにもプレゼントが来てるよ!」

 演技もへったくれもない、いつでも寝不足な妻は、ふーんと言ってまた布団をかぶった。

 そういえば昨年は大きな袋に家族全員のプレゼントをいれたのだ。それを娘はひとりひとり渡しながら、どうしてパパにはサンタがプレゼントを持ってこなかったんだろうと嘆いていたのであった。結局、今年もパパである私には何もプレゼントが来なかった。
 
 しかし、娘と息子が天窓から日が昇りだした空に向かって、大きな声で願ってくれた。
「サンタさーん、プレゼントありがとう。来年はパパにもプレゼントお願い!」

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