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松本 かおりの<<書評>>
ブルース・リー
【晶文社】
四方田犬彦
定価2730円(税込)
2005/10
ISBN-479496689X
評価:★★★
ブルース・リーファン、あるいは功夫映画好きには、こたえられない1冊だろう。リーの天才子役時代から、死後もなお映画界に残る影響力まで、徹底した調査に基づく詳細な分析・考察がなされている。かなりマニアックな内容、かもしれない。映画・ドラマ解説の丁寧なあらすじ描写などに著者の情熱を感じる。ただ、アクション場面はリアルというより、やや冗長に感じられる。登場する映画名、人名の大半が漢字だけに、読みやすさに配慮して、こまめなルビもほしい。
私自身はリーの出演作をまったく観ておらず、正直なところ、あまりピンとこなかった。
「Mr.BOO!」のマイケル・ホイとリーは中学校で同級生、ジャッキー・チェンが18歳のとき、スタントとしてリーと共演、といった小ネタのほうが興味を引いた。リーとは直接関係ないが、韓国俳優の安聖基(好きだ)の子役時代がでてきたのは、思わぬ喜び。
クライム・マシン
【晶文社】
ジャック・リッチー
定価2520円(税込)
2005/9
ISBN-4794927479
評価:★★★★★
むふふふふふ……。読みながら頬が緩みっぱなし。とにかく、オチの意外さとストーリーのヒネリ加減に、「ヤラレター!」「えーっ!」の連発。こういう快感なら何度でも味わいたい。ミステリというと、縦横に張り巡らされた伏線、手の込んだ仕掛け、複雑な人間関係がウリの重厚長大作品を思いがちだが、本書は「そんな面倒くさいことはごめんだぜ」とばかり、320ページのなかに17篇。一篇平均・約19ページの短篇集なのだ。長い話は苦手な人でも、これなら気軽に読めるだろう。しかもとびきり面白い逸品揃いだ。
たかだか18ページで何ができるのかって? やるんだよねぇ、この著者は。特に気に入った数篇のサワリを紹介したいが、なんせ短い話ばかりのもんだから、サワリ=ネタバレになりそうなのがツライところ。初出が「1958年」(!)の話もあるが、古臭さは皆無。むしろ斬新。「無駄な言葉や描写を徹底的にそぎ落とす」短篇職人の技に、ただ脱帽だ。
ハルカ・エイティ
【文藝春秋】
姫野カオルコ
定価1995円(税込)
2005/10
ISBN-4163243402
評価:★★★★
女の一生物語は、その主人公女性が好みか否かで読後感がずいぶん変わる。脇役がどんなによくても、主役次第だ。で、本書のハルカ。いいぞ〜。いったいどこにこんな素敵な女性が隠れていたのか。ハルカは大正8年生まれ。太平洋戦争をはさんで、激動の日本を生きていく。しかし、「蛍の尻のひかりほどであろうとも」暗闇に見つける性分のゆえか、足どりは常に軽く、潔い。夫婦仲も、自ら「これだけラッキーな結婚にアタった」というほどの円満ぶり。たとえば浮気の効用は、現代の夫婦にも通じるのではなかろうか?
本書冒頭、81歳・ハルカは華麗だ。老いを素直に受け入れず、若作りに悪戦苦闘のあげく醜態をさらす女性が多い今、どうすればそんなにカッコよく小粋に、自信満々で生きられるのか。「年はみんなとる。死ななければとる。そんなに厭うものでもあるまい」。同感。だからこそ81歳に至る日々の隅々まで知りたかった。結末はちょい尻切れ気味かな。
Bランクの恋人
【実業之日本社】
平安寿子
定価1575円(税込)
2005/10
ISBN-4408534803
評価:★★★★
登場人物の個性と、程よくさばけた歯切れのいい文体がピッタリ合致。カラッと明るく、後味爽快の短編集。笑わせながらも、締めるところはキッチリ締めて、唸らせる。冒頭の表題作『Bランクの恋人』を読んだだけで、「当たり!」を直感。
強気な自称モテ男だとか、ストレート男に惚れちゃうゲイ兄さん、ゲテモノ男ばかり食ってる女教師に、モテない薬剤師。恋愛模様は十人十色。いったいどうするのか、と思えば、痛いところを突かれてツッパってみたり、自己変革を迫られたり、覚悟の失恋をしてみたり……。ちびっと開き直って、かろうじて自尊心を保とうとするのはどうやら人間の常らしい。「ここ、わかるなあ……」と、自分にも思い当たるフシがちょくちょくあって、身につまされる。お手軽な<恋愛攻略テクニック本>を読むくらいなら、いっそこの本を読むべし。はるかに面白く、勉強になるわい。
カリフォルニア・ガール
【早川書房】
T.ジェファーソン・パーカー
定価1995円(税込)
2005/10
ISBN-4152086769
評価:★★★★★
さすがパーカー作品、期待を裏切らない素晴らしさ。<素晴らしい>なんて陳腐すぎるとは思うが、他になんと形容したらいいのか。「現在」から始まって「36年」前の事件にさかのぼり、そして再び「現在」に戻り、遂に全貌が明らかにされるこのスリル! 「36年」間を根こそぎにするラストの衝撃には、あまりのことにクラクラした。
「おれたちの考えは、すべてまちがっていた」。冒頭から驚かせてくれる。その後に続く、かつての猟奇的犯罪とその緻密かつ地道な捜査活動をみれば、「まちがっていた」とはまったく思えない。しかし、「まちがっていた」という。では何が? どこが? 見抜けないだろうと薄々わかってはいても、チャレンジングな読書ほど刺激的なものはない。
登場人物たちの魅力も大きい。たとえ犯罪者であっても血の通った生身の人間として描き、必ず救いを残している。パーカー氏の深く広い人間愛が、全編に感じられる作品だ。
みんな一緒にバギーに乗って!
【光文社】
川端裕人
定価1575円(税込)
2005/10
ISBN-4334924697
評価:★★★★★
なんて愛らしい装画なんだ! 私もバギーに乗りたくなっちゃうぞ! 保育園で奮闘する新人男性保育士の物語なのだが、内容と装丁がこれほどピッタリなのも珍しい。眺めているだけでウキウキ楽しくなってくる。
新人保育士・竜太が「実力不足、経験不足、いろんなものが足りない」自信喪失状態からどう脱していくかを軸に、同僚の保育への想いや本音も織りこんだ保育園と保育士の日常風景が、とても新鮮。私は独身子ナシで保育園とは無縁ゆえ、さまざまなエピソードに驚き、感心しきり。実際に子育て経験のある方なら、より深く共感できるに違いない。特に、運動会「子供オリンピック! がんばるマン」の子供ふたりの姿には、思わずホロリ。
冒頭のなんてことないできごとが、後半で意外な事実に発展し、大きな意味を持ってくる構成は、みごと。私は川端氏の動物モノのファンなのだが、他の作品も読みたくなった。
世界のはてのレゲエバー
【双葉社】
野中ともそ
定価1785円(税込)
2005/10
ISBN-4575235385
評価:★★
商社マンの父親の海外赴任でニューヨークにやってきた高校生・17歳の煌司クン。大都会の片隅の「いかがわしい隠れ家的な雰囲気」のレゲエ・バーで恋に落ち、写真に目覚め、日本にいたら絶対に出会えそうにない人々と接するうちに、考え悩み成長し……と、設定がたまたま海外というだけで、よくある青春小説パターン。あちこちで先がミエミエになる展開にも、残念ながら興醒め。ミステリーなら予想的中は嬉しいけれど。
「急ぐだけじゃ、ちっとも前になんか進みゃしないってさ」「あのレゲエとかって音楽みたいにさ、揺れながらちっとずつ進みゃあ、それでいいンよ」。それも人生としてはアリだろうが、小説がユルユルばかりじゃ退屈する。見方を変えれば、それだけ<レゲエ感>が巧く出ているともいえるのだろうが、ユルさが映えるのはニューヨークのスピード感ある大都会ぶりがあってこそ。もっとタイトに、メリハリくっきり、が私好み。
わたしが愛した愚か者
【文藝春秋】
永瀬隼介
定価1890円(税込)
2005/10
ISBN-4163244107
評価:★★★★
仲間に危機が訪れると、必ず間一髪でヒーロー登場。単純明快展開で、気楽に安心して読める。しかも、主役の空手道場経営者・藤堂よりも、脇役のほうが元気モリモリ。
なかでも富永は、完全に藤堂を食っている。空手初心者で白帯のくせに、ドサクサ紛れに道場最高顧問にちゃっかり収まる要領のよさ、抜群の情報収集能力、分析力、行動力に加え、多岐に渡る知識と愛嬌および口の巧さは黒帯モノ。冒頭篇「初恋」ではしんみりきたが、最終篇「遺書」での華麗なお姿には、頭のなかでファンファーレが鳴ったね。ケンカ上等、血気盛んな指導者・山本もシブイ。泣く子も黙る山本健三、クールな台詞を連発し、ワルどもをなぎ倒して見せ場十分だ。
すっきりしたテンポのいい文章、<勧善懲悪・人助け時代劇>のような人情味、何があっても仲間のチーム・ワークで乗り越える爽やかさが、好印象。
ニート
【角川書店】
絲山秋子
定価1260円(税込)
2005/10
ISBN-4048736434
評価:★★
タイトル作を含め、全5篇、全身倦怠感に襲われた短篇集。「ニート」「2+1」では、ニート男に女が貢ぐ。「キミにはニートの方が向いている。似合わないスーツを着るよりも」「私はキミの社会復帰なんか別に願わない」「私はキミに、中途半端に投資しているだけかもしれない」。主人公は男を甘やかしながら自己満足に浸る。ああ、どよよよ〜ん……。「へたれ」も、文字通りのへたれ男が登場。逢いたい女がいながらも、いつまでも育ての親である従姉妹のおばさんからズルズル離れられない男。ホテル勤務というのに、精神年齢はいくつなのか? どの男も女も気持ちが揺らいでいるだけで底が浅く、物足りない。
また、収録順を変えたほうがよかったのではないか。最後の「愛なんかいらねー」では、性的嗜好は人それぞれとはいえ、嫌悪感をおぼえた。この話がトドメとなって一段と印象暗澹、読後感が一気に悪くなってしまった。
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