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「泥棒になるのも、楽じゃないみたいだ」プロの裏金強奪仕事人の道を選んだ20歳の青年・アキ。二人の先輩からまさにタイトルどおりの「ギャングスター・レッスン」を受ける。表と裏の二つの顔を持つ、アキと二人の先輩。三人は初仕事に向けて、それぞれ準備を始める。 見た目はイマドキの青年のようでも、黙々とレッスンにはげむアキは好感度が高い。二人の先輩もレッスンは厳しいが、仕事仲間としてアキを迎える気持ちがなんとも温かくて嬉しくなる。 技術と知識を蓄えるレッスンの中でも、犯行時に使うクルマ、特にチューニングカーに関する記述が実に詳しい。クルマ好きの人が読んだら、きっとたまらないだろう。 過酷なレッスンを無事こなしたアキはついに一回目の実践に挑むが…。
主役級ではないが脇を固める女性の魅力が際立った。 例えば、女性長距離トラッカーの憲子やコンパニオンの明美。特に自立した生き方がなんともかっこいい憲子の最後に見せた笑顔が忘れられない。 ただ、最後の〈後日談〉は読んでいて拍子抜けした。勝手にアキのその後だと思い込んで読んでいたからだ。 Fileで終了していれば、それぞれの登場人物のその後の行方を慮り、最後の余韻まで楽しめたのにと、それだけが残念。
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