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WEB本の雑誌
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今月の新刊採点
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【文庫本班】2007年5月の課題図書
百万のマルコ
柳広司 (著)
【創元推理文庫】
税込720円
2007年3月
ISBN-9784488463045
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
荒又 望
評価:★★★★☆
いつ終わるとも知れぬ捕虜生活に飽き飽きしていた若者たちの前に、マルコ・ポーロと名乗る新入りが現れる。
「暇である」と「退屈である」は、似て非なるもの。暇は案外悪くないが、退屈はつらい。異国での体験談を次々と繰り出すマルコに、退屈という名の牢獄から抜け出そうとして子供のように目をきらきらさせる彼らの様子が目に浮かぶ。
マルコが話し終えた時、大きな謎が残る。その謎を解き明かすべく、ああでもないこうでもないと一同が知恵を絞る。そして降参した皆の前で語られる真相は、「1本とられた!」と脱帽するものもあるにはあるが、どちらかというと「そりゃないよマルコさん……」と脱力してしまうものが多い。それでも、若者たちと一緒になって、さあ今度はどんな話? と、わくわくしながら読んだ。
読み終えたとき、粋な仕掛けが幾重にもはりめぐらされていたことに気づく。その仕掛けとは、もちろん読んでからのお楽しみ。語り手なのに影の薄い物語作者のルスティケロにも、ぜひご注目を。
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鈴木 直枝
評価:★★★★☆
どこまでが本当でどこからが嘘八百の世界なのか。どうせ騙されるのなら最後はこんなふうに笑いたいものだ。地理や歴史の浅薄な知識でも迷うことなくその世界へ導いてしまう柳広司の作品を初めて読んだ。読了後すぐに過去の著書を検索した。それだけ楽しませ、もっとその世界観に触れたいと思わせる作品だったのだ。
1298年ジェノヴァ牢中、粗末な食事には慣れても持て余す時間の処理だけは成す術を知らない戦争捕虜と呼ばれる男たちの物語だ。しかし、マルコ・ポーロと名乗るヴェネチア出身の男が語り始める不思議な物語は時間を忘れさせ、繰り出される奇問に知恵を絞り、その富んだ機知に苦笑をもらし、ジパング、キンサイ、ムレヘットおそらく生涯行くことのない未知の地に思いを、マルコが仕えた大ハーンの財に憧れと希望を馳せる。
話の展開としては、同じパターンの繰り返しなのだが、個々の不思議物語の謎解きの旨さに時を忘れ終盤が近づくことが惜しまれた。1日1話全13話、就寝前の読書にちょうど良いかもしれない。が、ラストはラストは…乞うご期待!
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藤田 佐緒里
評価:★★★☆☆
頭も要領も大変良く小学生の頃には神童だと言われていた私、のちにそれは大いなる見当違いだったことが明らかになるも、その頃は頭の良さが発揮できる、本作のような短編推理モノが大好きでした。
本書は「絶対に無理だという状況の下で、それをやってのけた人物がいる。さて、その人物はどうやってそれを成し遂げたのか?」というタイプの推理モノです。神童時代にはこういう推理もめちゃめちゃ得意だったのに、今読むとアイディアがまったく浮かんでこない。「どうした、私の脳みそ!長い学生時代に嫌というほど勉強したのに!」と思ってもあとの祭り。あの頃のひらめきは、今もっとも取り戻したい能力です。
久しぶりに夢中で答えを考えるということをしてしまいました。これは年齢問わず誰でも楽しめる本だと思います。脳年齢が不安なあなた、トライしてみることをオススメします。
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藤田 万弓
評価:★★★★☆
あー素直に面白いと言えるってサイコー! なんてノリノリの気分で書評を書きたいと思います。「ジパングは黄金の国であり、黄金が石ころのように転がっている」だから「よく晴れた日には眩しすぎてそのままでは外に出られず、この国の人々は自ら目隠しをして出で歩き、それでちょうど良いということだった」なんて話聞いたことないんですけど?
途中まで「ふむ、ふむ」と読んで「こりゃトリビアもんじゃ!」と騙されましたが、待って!マルコ、ジパングに来たことないじゃーん!と我に返って「ヤラれた〜」。
では、マルコからのなぞなぞです。黄金の国ジパングでの体験談を語り終えた後、牢獄の中で「いいからここから出せ!」とわめく連中に向かって
「黄金なんてなくたって、ここから抜け出せただろう?」と問うたマルコは、私たちをどこから連れ出してくれたでしょう。
答えは、「百万のマルコ」で見つけてください!
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松岡 恒太郎
評価:★★★☆☆
自慢話が誇張されるのは世の常で、誰でも釣った魚は少しでも大きく言いたいし、喧嘩した相手は大人数で屈強なほど話が盛り上がる。信号待ちでゼロヨンを吹っかけてきたスクーターはついついスカイラインに変わっていたり、昔付き合っていた彼女はどことなく滝川クリステルに似ていたコトになっている。
まあ嘘も方便、場を和ませる罪の無い自慢話はヨシとしときましょう。
百万のマルコこと自称マルコ・ポーロのじいさんが牢獄の中の時間つぶしに喋るお話は、ホラ男爵の冒険よろしく世界を股にかけた不思議な冒険の数々。その話を聞いている間だけは皆が退屈な時間を忘れられたと言う。
ただこの短編集、一話一話はよくできているのだが、似通った謎かけ話が十三編も続くので、一気に読むとさすがに疲れるかもしれない。
したがって、毎晩一話ずつ噛み砕いて、寝物語に子供に読み聞かせてやるくらいが丁度いい塩梅かもしれません。
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三浦 英崇
評価:★★★★☆
アイザック・アシモフの作品に『ユニオン・クラブ綺談』というミステリ連作短編集がありまして。クラブの談話室で老人が奇想天外なエピソードを語り、周りの連中が、あーでもないこーでもないと推理した結果、老人が意外な真相を語る、という形式です。
この作品を読んでて、同じ創元ですし、語り手の「百万のマルコ」ことマルコ・ポーロが、かの老人・グリズウォルドと重なって見えてなりませんでした。二人とも、嘘だかほんとだか分からないようなネタばっかしゃべってるし、最初、決着部分は言わずにさらっと終わらせて、みんなに突っ込まれてから初めて語るし。
ま、『東方見聞録』なんていう、700年近く経っても依然色あせない嘘っぱちを口述筆記させたマルコさんですし、この程度の謎をひねり出すのは、お茶の子さいさいだったんだろうなあと思います。そして、そんな嘘つきを主役に据え、虚実を巧みに組み合わせる作者の手際も見事だと思います。
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横山 直子
評価:★★★★★
大いにだまされ、大いに楽しんだ。
「私−すなわちマルコ・ポーロは」から始まり、「神に感謝。アーメン、アーメン。」で終わる。
このなんともしっくりくる定型で、自ら百万(ホラふき)のマルコと名乗る男の不思議な語りがいくつも登場する。
舞台はジェノバの牢、そして聴衆は牢の仲間達。世界各国を旅したマルコ・ポーロならではの話が実に面白い。
しかしながら、毎度毎度のことながら不可解な結末をむかえる彼の話に「よく分らないな」「おかしいじゃねえか!」と牢の仲間達と同じ思いを持つ。
そうして、続くマルコの謎解きの鮮やかさに、毎回胸がすくような思いをする。
素晴らしい世界に手が届くような気になって実に気持ちがいい。そして、これだけは言っておきたい。
有言実行のマルコ・ポーロは実に魅力的で素晴らしい人間だ!
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