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WEB本の雑誌
>
今月の新刊採点
>
【文庫本班】2007年5月の課題図書
アヘン王国潜入記
高野秀行 (著)
【集英社文庫】
税込700円
2007年3月
ISBN-9784087461381
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
荒又 望
評価:★★★★★
辺境探訪を続けてきた著者が、世界最大のアヘン生産地、ビルマ東北部のワ州で、アヘンの原料となるケシ栽培で生計を立てる人々と生活をともにする。
面白い、と書くのは書評としては手抜きに思えるので避けたいところだが、それでも書きたい。面白い!
「アイ・ラオ(=物語る長男)」と名づけられて始まったワ州での生活。酒を酌み交わし、ケシ畑で手伝いをし、なぜかワ人にワ語を教える。「うちの村」、「うちの集落」と強い帰属意識を抱く一方で、よそ者としての冷静な視線で周囲を見つめる。異境の地でも変わらない人の心に触れたと思えば、ここでしか出会えないような体験に驚く日々。そして極めつけは、なんとアヘン中毒になってしまうのだ。そんなことをあっけらかんと書いて大丈夫なのか? と、心配になってしまった。身を削って書く、という表現がおそろしくぴったりの、実に凄まじいルポルタージュだ。
「まずは一本一本の木を深く知ってから、森全体を眺めたい」
「欲望という器は、満たされるたびにどんどん大きくなっていく」
心に刻みたい言葉もあちこちに出てくる。熱い1冊。
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鈴木 直枝
評価:★★★★☆
旅行代理店に勤めたり国家非常事態宣言が発令されたネパールに入国した経歴か、渡航関連書は無条件に手にしてしまう。中でも本書には舌を巻いた。「やる」ことのレベルが尋常ではないのだ。著者は早稲田大学探検部出身。ビルマ・ワ州、アヘンの元となるケシ栽培に適したかの地で栽培から収穫までを体験する長期アヘン留学記だ。反政府ゲリラ支配区、無文字社会、全戸62戸の村で抱く閉塞感、伝染病、酒の飲み方ひとつ取っても驚きの連続にわずか7ヶ月が瞬く間だ。いろいろあった。が最後の記憶に残るのはビルマ人の人懐こい笑顔。そして、高野の「ここぞ」という一つことに向ける集中力。語学然り、もっと深く知りたいという欲求も然り。人が驚くような何かを「やりたい」と漠然と思う人は多いだろうが、半端で終わってしまう人との差異を見せつけられる気分だ。
当時、仲介役を務めてくれた人物が銃殺されたり国境での検問が厳しさを増す現在となっては絶妙の留学時期だったと言えるだろう。村を去る時には、事もあろうか著者自身がアヘン中毒になっているという、正に体当たり。本人はそんな仕事を「背骨」と称する。「自分はあれを書いたのだ」と心の支えになる仕事が本書であったと。私に背骨はあるかな?不安になった。
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藤田 佐緒里
評価:★★★★★
場所はミャンマー北部、反政府ゲリラ支配地区であるワ州。「えっ、それは一体どこ!?」と思うような場所だが、なんと著者はそこに単身で半年以上も滞在し、しかもアヘンの原料を採ることのできるケシの栽培に従事する。いやー「そこまでやるか!」というのが素直な感想だけど、やってみただけではもちろんなく、ルポはもう伝説とも言うべき内容。読み終わる頃にはミャンマーやアヘンのことならなんでも聞いてくれ、というくらいのちょっとした情報通になっていることを保証します。
アヘンのようなものが莫大な力を持つ小さな村に生きるということがどういうことなのか、日本にいるとほとんど考えが及ばないことを考えさせられる。考えが南北問題にまで発展しそうな本当に内容の濃いノンフィクションです。
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藤田 万弓
評価:★★★★☆
ワ州の人たちが、なんといい人だこと。
著者も和んでいる様子でまるで、田舎にちょっと農業体験に行きました、という感覚でアヘンを育てている。
コレを読んでいると「ほうほう、アヘン栽培かあ。ちょっとやってみるかね」と始めてしまいそうだから怖い。
著者自身、帰国してから「いいお土産があるんだ」と小さいアヘンの塊をポケットからウキウキ出して、仲介人のセン・スックに叱られたというエピソードを披露している。
社会学を専攻していた私は、やはりこの本を「優れたフィールドワーク」のレポートとして読みました。プロローグにも「木を見て森を見ず」、「森を見て木を見ず」にはしたくなかったと書かれている点も、うなずける内容です。
アヘン中毒になる心地よさを描写し、その効力に対して「欲望の器が小さくなることだ」と分析する辺りが体験記ならではの面白みだと思いました。
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松岡 恒太郎
評価:★★★★☆
潜入記ってタイトルには実にココロオドル響きがある。体験記や漂流記もいいけれど、潜入記にはさらなる危険の香がする。例えるなら水をシッカリ拭き取らずにイカの天ぷらを揚げるよりもさらに危険な何かが。僕は期待に胸膨らませてページをめくった。
ミャンマー北部に位置する世界最大の麻薬地帯への単身の潜入取材。待ち受けるのは犯罪シンジケートか密売組織かはたまた謎の巨大生物か?しかし予想に反して待っていたのは手に汗握る冒険には程遠い異国での明るい農村体験記だった。
だからといって軽く見てもらっては困る。ケシ栽培の最前線の村に住み込み、七ヶ月もの長期に亙る草抜きの日々。言葉も通じない村での生活。その間に身を削ってのまさに命がけの体験の数々。そんな著者が自分の背骨であるとたとえるに値する渾身の潜入記それが本書である。
新人研修で連れて行かれた二泊三日の禅寺修行でさえ音を上げている僕などにとってはまったくもって頭の下がるルポであります。
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三浦 英崇
評価:★★★★☆---
俺は21世紀の日本に住んでるから、PCもコンビニもネットもケータイも当たり前だと思っているけど、世界の大部分の人々にとって、そんなものは想像もつかないんだろうなあ、ということを、この作品を読んでつくづく改めて感じた次第。
そして、畑で来る日も来る日も、ケシを植えたり収穫したり、アヘン抽出したり、アヘン中毒になったり、戦ったりやめたり、を繰り返すのが当たり前の地域、なんてのが、小説だけじゃなく現実にあるということも……
もっとも、ケシ栽培に励む村の人々が、小説みたいにドラマチックな台詞を言う訳でもなく、生活の一環としているあたり「事実は小説より奇なり」というか。人々が生活していく、ってことは、ごく当たり前の必要最小限を満たす限り、どんな展開でも成立するのか、と。
にしても筆者、アヘン中毒になって、村人から突っ込まれるとこまで行き着いちゃうのが凄いや。傍にいたら絶対「おい」って突っ込むけど。
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横山 直子
評価:★★★★★
「ア」
目の前にバトミントンのラケットが差し出された。二人でやるものなら、酒でもバトミントンでも「ア」の一言で通じる。
私はこの場面で言いようもないほど感動した。そしてしみじみ心が温かくなった。
文句なく楽しめたこの一冊。
ミャンマー北部にあるアヘン王国ワ州に高野秀行なる日本人男性が単身乗り込み、数ヶ月を過ごした。その滞在した日々を綴る。
「未知の土地」に限りないあこがれを持つ高野さん。ワ州は外部の人間がめったに足を踏み入れることができないまさに秘境地。なにしろ、そこは「絶対悪」だと思われているアヘンで生活を営んでいるのだから。
その地で、彼は住民と共に額に汗してケシ栽培をし、同じものを食べ、そしてアヘン吸いも体験する。
もちろん住民達との意思疎通が最初からうまくいくわけではなかったが、日々の些細なやりとりを通じて確かに心が触れ合ったと思える瞬間が幾度もあって、嬉しかった。
それは高野さんの気がつけば相手のふところにまで入り込んでしまう魅力のなせるわざで、実に魅力的な人だなぁと思うことしきり。
彼が滞在した村を去るシーンは涙なしでは読めなかった。
しかしながら、麻薬地帯と取りまく知られざる世界の知られざる事実には驚愕のみ、でした。
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