書店ペーパーが友情コラボ?!

文=本の雑誌特派員

 日夜、密やかに本を棚に並べている書店員さんが、面白本を紹介したいという熱意を原動力に、殆ど商売っ気抜きで制作している無料配布ペーパーが増えている。手作り感溢れるそれらのペーパーには、読んで惚れ込んだ本の情報や、なかには作家のコメント、編集者の意気込み、お客さんからのオススメ情報なども紹介されていて、大変お得なアイテムになっているのだが、なんと今回そんなペーパーがお店の垣根を越えて配布されているのを発見!

 三省堂書店有楽町店の「ブンブンコ通信」と丸善ラゾーナ川崎店の「最近こんなの読みました」がそれぞれの店舗で一緒に並べられているのだ。チェーンも違えば立地も異なる両店舗で、なぜに互いのペーパーが配られているのか担当者に伺ってみると「Twitterで意気投合し、本が好きで紹介しているなら一緒に置いてみよう」ということになったとか。

 参考までに、両店のアカウントはこちら→三省堂書店有楽町店( @yrakch_sanseido )丸善ラゾーナ川崎店( @maruzenkawasaki )

 縄張り意識からは対極にあると言えるこの試み、実行した担当者はもとより、笑って許可した両店の店長の肝っ玉にも瞠目せずんばあらず、といったところではないか!

 それぞれ本の好みも違うので紹介されている本も異なれば、書き方や作り方も個性があって興味深い。お客さんからはTwitterを通して早くも「面白い!」といった反響があるそうで、どちらかの店舗といわず、京浜東北線一本で行ける両店舗を是非訪ねてみては?

 因みに両店の担当者とも「参戦希望の書店があれば大歓迎! 一緒に好きな作品の魅力を言い触らしましょう!」とのことなんで、我こそはと思う書店員さんは一度連絡を取ってみても面白いかも知れない。

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