春樹よりも売れた!──『だいたい四国八十八ヶ所』だいたいこんな感じで売れてます日記最終回

文=本の雑誌特派員

  • だいたい四国八十八ヶ所
  • 『だいたい四国八十八ヶ所』
    宮田 珠己,石坂 しづか
    本の雑誌社
    5,104円(税込)
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●3/1(火)雨
日直:沢田(丸善ラゾーナ川崎店)

 皆さんこんにちは。だいたい隊長の沢田です。外は冷たい雨ですが、早いもので今日から3月。月日は百代の過客にして行きかふ年もまた旅人なりっつー訳で、時間の経過がこうも早いと、うっかり仕事もやってられませんな。

 って言うか、1/20(木)から40日間に亘って続けてきた〝『だいたい四国八十八ヶ所』読んで後悔したら返品受けますキャンペーン〟(だから長いっちゅうねん)が、昨日で無事に終了したので報告致そう。まずは売り上げ推移から。

2/25(金)⇒4冊
2/26(土)⇒2冊
2/27(日)⇒2冊
2/28(月)⇒1冊

 とまぁ、流石に最後は少々息切れ気味ではあったが、累計販売数163冊、うち返品1冊、正味162冊という結果は、上々と言っていいんではあるまいか。

 仮にこのキャンペーンが無かったらどうだったろうと想像してみるに、恐らくは20冊ぐらい仕入れて新刊台に積んで1ヶ月で12~13冊売れた後は棚前の平積みで粘ってもう2~3冊売って、最後は棚に1冊残して4~5冊は返品、ってなところがせいぜいだったと思うのだ。その10倍の数字を挙げられたんだから、成功したと言って良かろう。

 ここでちょっと思いついたので、1/20~2/28の40日間の売り上げ上位15作品を調べてみたら、以下の如くと相成った(雑誌、コミック、文庫、新書を除く)。

1位『工場見学 首都圏』(昭文社)
2位『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(岩崎夏海 ダイヤモンド社)
3位『バムとケロのもりのこや』(島田ゆか、文渓堂)
4位『誰も教えてくれないお金の話』(うだひろえ、サンクチュアリ・パブリッシング)
5位『20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ』(Hiroyuki Hal Shibata、ディスカヴァー・トゥエンティーワン)
6位『樫木式 カーヴィーダンスで即やせる!』(樫木裕実、学習研究社)
7位『るるぶ川崎市』(JTBパブリッシング)
8位『くじけないで』(柴田トヨ、飛鳥新社)
9位『人生がときめく片づけの魔法』(近藤麻理恵、サンマーク出版)
10位『苦役列車』(西村賢太、新潮社)
11位『フェイスブック 若き天才の野望』(D.カークパトリック、日経BP社)
12位『だいたい四国八十八ヶ所』(宮田珠己、本の雑誌社)
13位『逮捕されるまで』(市橋達也、幻冬舎)
14位『村上春樹 雑文集』(村上春樹、新潮社)
15位『毎日かあさん 7』(西原理恵子、毎日新聞社)

 って『だいたい四国』、世界の村上春樹より上かよっ!?

 しかも、だ。2/25にめでたく重版が決まったっつーのがまた嬉しい。以前にも書いたが、ウチが幾ら頑張っても100冊か200冊がせいぜいである。それはそれで立派だとは思うのだが、全国の書店で月に1冊売れてくれれば瞬く間に1万部だ。

 全日本タマキング普及浸透組合としては、やはりあの迷文を出来る限り広く世間に知らしめたいと願っていたので、ウチ以外でもしっかり売れている上に、本の雑誌社の在庫も無くなって重版までかかったっつー報告には、拍手喝采欣喜雀躍したのである。買ってくれた皆さん、本当にありがとう!

 っつー訳で〝『だいたい四国八十八ヶ所』読んで後悔したら返品受けますキャンペーン〟(だから、以下略)は2月一杯で終了。読んでくれた皆さん、本当にありがとう! 勿論『だいたい四国八十八ヶ所』はまだまだ展開を続けるので、興味のある方は是非店頭で見てみて下され。

 また、タイミングが良いことに宮田作品の文庫化も立て続けにあるので、ついでながら紹介しておきたい。先月講談社から文庫化された『ふしぎ盆栽ホンノンボ』は、ホンノンボなる奇妙な盆栽を見る為だけに何度も何度もベトナムに渡るという奇妙な旅行エッセイ。そして今月は、長らく入手困難だった『ジェットコースターにもほどがある』が、集英社文庫として甦る。こちらは読んで字の如く、あっちこっちのジェットコースターを乗りまくった体験エッセイ。どちらもきっと吹き出さずにはいられないから、読む際は時と場所にお気をつけあれ。

 そして最後に宮田珠己さんへ。

 こんな乱暴なキャンペーンを、ろくに相談もせず勝手に始めてしまってスミマセンでした。始めた時は「読んでくれさえすれば面白がってくれる筈」という思いが強く、兎に角、一人でも多くのお客さんに手に取って貰うことしか頭にありませんでしたが、よくよく考えたら、著者にとってはヒヤヒヤドキドキ生きた心地がしませんよね。しかもそれをWEBで公表し続けるって、一体何のバツゲームやら......。

 でも結果的には162人もの人が返品することなく読んでくれた訳で、それは取りも直さず、162通りの「面白かった」という無言のメッセージであると、私自身は思ってみたいんですが、ちょっと都合良過ぎますかね? とにかく何しろ、こんな悪ノリに笑って付き合って下さって、本当にありがとうございました。これからも沢山の迷文を楽しみにしています。

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