●担当者●文教堂書店青戸店 青柳将人

2019年4月18日更新

『悲しくてかっこいい人』イ・ラン

 韓国文学が面白い。  それは実際に近くの書店へと足を運んで見てもらえれば、その熱気はよく伝わってくるはず。文芸書売り場、特に海外文学コーナーにおいての韓国文学のシェア比率はどこの書店でも急増していて... 記事を見る »
2019年3月21日更新

『大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル』豊島ミホ

『檸檬のころ』という10代の若者達を中心に描いた連作短篇集が映画化されているので、「豊島ミホ」という作家の名前を一度位はどこかで見たことがあると思います。 『檸檬のころ』に登場する少年少女達が背伸びを... 記事を見る »
2019年2月21日更新

『雑品屋セイゴオ』松岡正剛

 白地に緑の枠が縁どられた表カバーには、写し鏡の時計盤をモチーフにしたロゴと落款の押された書名。カバーの三分の一を覆ってしまう程の太い帯には「フェチあり〼。」という意味深な言葉。そのキャッチコピーの横... 記事を見る »
2019年1月24日更新

『遠きにありて』西川美和

 スポーツ誌「Sports Graphic Number(以下Number)」が大好きだ。  とは言っても、贔屓にしているスポーツチームがある訳ではない。それにスポーツの祭典が開催される度に必ず視聴す... 記事を見る »
2018年12月20日更新

『こといづ』高木正勝

 沢山の植物達が強い色彩を放って、次から次へと芽吹いて花開いていく。それは画面という制限された枠組みを遥かに越えて、言葉ではない、何かとてつもなく大きな物事を訴えかけているように感じた。  15年以上... 記事を見る »
2018年11月15日更新

『コーネルの箱』チャールズ・シミック

 2017年10月の開館から1年。草間弥生美術館は、常設展の他にも足を運ぶ度に新しい草間作品の魅力を発見出来る特設展等のイベントもあり、日々多くの来場客が訪れて草間作品の独特の世界観を堪能しているとい... 記事を見る »
2018年10月18日更新

『オイスター・ボーイの憂鬱な死』ティム・バートン

 10月に入ってようやく秋らしくなったかと思えば、書店だけではなく、大型ショッピングモールや雑貨、洋菓子店、近所のスーパーまでもがハロウィン一色に染め上げられている。数年前までは、メディアが大きく取り... 記事を見る »
2018年9月20日更新

『SLAM DUNK新装再編版 20(愛蔵版コミックス)』井上雄彦

 今年の初夏から夏にかけて平成を代表するスポーツ漫画が再び全国の書店に並び、売り場を大いに盛り上げてくれた。 「SLAM DUNK」。  90年代に青春を謳歌した人の中で、この作品を知らない人はいない... 記事を見る »
2018年8月16日更新

『名もなき王国』倉数茂

 倉数茂さんの処女作『黒揚羽の夏』は、推理小説や幻想小説等の要素が取り入れられた、斬新且つノスタルジーに溢れた素晴しい作品だった。以来、著者の描く現実と虚実の入り乱れた独特の世界感に魅了され、新刊が刊... 記事を見る »
2018年7月19日更新

『光車よ、まわれ!』天沢退二郎

 夏休みに読書感想文の選書に悩まされる子供は多いのではないだろうか。手っ取り早く学校から指定された課題図書を選ぶのも良いが、せっかくなのだから自分で読みたいと思えるような作品と出会う機会を作って欲しい... 記事を見る »
2018年6月21日更新

『ジョン・ライドン新自伝 怒りはエナジー』ジョン・ライドン

 今年も梅雨明けと共に音楽の祭典が全国各地で開催される。 しかし私にとって今年一番のニュースだったのは、ボブ・ディランの来日でもマイブラのソニックマニア出演でもなく、パブリック・イメージ・リミテッド(... 記事を見る »
2018年5月24日更新

『ロミイの代辯』寺山修司

「寺山修司」という存在を意識的に認識して見聞きしたのは、中学2年の時。友人の紹介で知り合って親しくなった、劇作家を目指して脚本を書いている大学生から寺山修司の演劇や映画、そしてそれらに関する書籍を見せ... 記事を見る »
文教堂書店青戸店 青柳将人
文教堂書店青戸店 青柳将人
1983年千葉県生まれ。高校時代は地元の美学校、専門予備校でデッサン、デザインを勉強していたが、途中で映画、実験映像の世界に魅力を感じて、高校卒業後は映画学校を経て映像研究所へと進む。その後、文教堂書店に入社し、王子台店、ユーカリが丘店を経て現在青戸店にて文芸、文庫、新書、人文書、理工書、コミック等のジャンルを担当している。専門学校時代は服飾学校やミュージシャン志望の友人達と映画や映像を制作してばかりいたので、この業界に入る前は音楽や映画、絵、服飾の事で頭の中がいっぱいでした。