WEB本の雑誌

9月6日(水)

 通勤本は、いまさら恥ずかしい開高健の『私の釣魚大全』(文春文庫)。無茶苦茶面白いし、このたたみかけるような日本語が素晴らしい。

 昨今、作家のエッセイが売れなくなったというけれど、そりゃ当然のことか。だってこんな蘊蓄があって、表現力をもった作家なんていないんではないか。手抜き原稿丸出しで、家を建てた話をどこにでも書きまくっている人とは雲泥の差だ、って今さらこんな本を読んでいる僕が言っても説得力がまったくないんだけど。

 社内に着くと、珍しく早く来ていたみんなが大騒ぎしているではないか?

「どうしたん?」
「えっ? 本日創刊された『tom sawyer WORLD』(ワールドフォトプレス)なんですけど、本の雑誌社が載っているんですよ。ほら」

 なんとそこには見開きで、この小汚い社内と小汚い野郎どもが微妙な立ち位置で写っているではないか。おお! そういえば助っ人の鈴木先輩が妙にはしゃいでいた取材ってこのことだったのか。

 しかしこの写真、顧問・目黒じゃないけど笑っちゃうね。浜田と松村は変に横向いているし、なぜか藤原は写真に撮られることを意識したのか、オススメ本の『ベルカ、吠えないのか?』古川日出夫著(文藝春秋)の表紙と合わせたTシャツを着ているし、浜本は丸いし。

 ああ、こうやって好き勝手書けるのも、自分が写ってないからで、良かった良かった営業に出ていて。