1月10日(水)
『赤朽葉家の伝説』桜庭一樹著(東京創元社)、決して仕事はサボらず、通勤と自宅読書で読了。
いやー面白い!
第一部「最後の神話の時代」を読み出したときはてっきり池上永一の『風車祭』(文春文庫)とか粕谷知世の『アマゾニア』(中央公論新社)みたいな話が始まるのかと思いきや、第二部の「巨と虚の時代」では中場さんの『岸和田少年愚連隊』ばりの不良小説に突入し(個人的には自分の過ごしてきた時代・世界とほとんど同じこの第二部が大好き)、そして最終の第三部「殺人者」では島本理生ばりのナイーブな現代小説となり、一粒で三度おいしいというか。いや違うな。鳥取県紅緑村の製鉄会社を経営する赤朽葉家という血の流れのなかでは、まったく違和感のない一編の長編小説として完成しており、これは顧問目黒考二のいうとおり傑作だろう。
もうちょっと違う時期に出でいたら去年の本の雑誌ベストテンに大推薦したのになあと残念に思いつつ、個人的には2007年最初の一冊としては幸先の良いスタート。次は取次店N社のFさんが「読み出したら一気読みでしたよ」と興奮されていた『獣の奏者』上橋菜穂子著(講談社)だ。
新宿に営業に出るとB書店さんが新規出店の影響でバタバタと人事異動されていて、あらビックリ! ただしこういうときにひとり営業は強いのだ。新たに着任された方も以前のお店でお世話になっていたりする機会が結構あって、ルミネ1店に新たに配属されたSさんも自由ヶ丘店でお世話になっていたから、特に名刺交換も必要なく、すんなりお話ができた。そして「営業マン推薦の本のフェアでもしようかな」とおっしゃるので、早速『赤朽葉家の伝説』をプッシュ。
Y書店さんは残念ながら撤退してしまったが、J書店さんは増床だし、新宿は相変わらず激戦区。うーむ、自社本もちゃんと営業しないとな…。