3月7日(水)
3月7日(水)
しっかり売れる単行本の企画を思いついたので、早速、浜本に報告。
「●●さんに××してもらってそれを単行本でまとめるっていうのはどうですか?」
「いいねぇ」
「ね、売れそうでしょう」
「面白いね」
しばらくその企画の細部を打ち合わせ。
「やっぱ、いいすっねー、●●さんの他の著作も重版がかかっているみたいだし、これ売れますよ」
「面白いねぇ」
とりあえずGOサインが出たので企画書を作ろうと席に戻りつつ、今、浜本とした会話を思い出すと、浜本は一度も「売れる」という言葉を使わなかったことに気づく。僕と同じものを同じように評価しても、営業である僕は、売れることがまずあって、次に面白いという基準なのだが、編集である浜本にとっては、まず面白いかどうかが大切なのだ。気持ちはわかるけれど、売れなきゃしょうがないんだな、会社だから。まあ、その思いを両輪にしてうまく回せばいいわけだけど。
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「売れる」といえば今月の新刊『世界文学ワンダーランド』。搬入して二日しか経っていないのに、追加注文がバタバタと飛び込んで来ているではないか。営業中に、事務の浜田からその都度、携帯にメールが送られてくるのだが、電車のなかや棚影で、しばしガッツポーズ。うーん、うれしい。疲れやストレスもぶっ飛んでしまう。
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書店店頭は『marisol』『GRACE』『AneCan』と女性3誌が創刊で、大にぎわい。お店によって店頭販売している雑誌が違っていて、面白い。営業マンとの関係なのか、そのお店の客層にあわせてなのか。大型書店の店頭販売を他社に取られ、叱責されたりしている営業マンがいるのだろう。大変だ。しかしなぜ『AneCan』だけは新聞広告(朝日新聞)を打っていないのだろう。中吊りはあんなに派手なのに。広告戦略が違うのか? そして全誌とも雑誌タイトルが金色ではないか。本の雑誌も300号のときは金色タイトルにしてみてはどうだろう。
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夜は、ついに浦和レッズが世界に向けて扉をこじ開ける、アジアチャンピオンズリーグ第1戦。直帰し、埼玉スタジアムへ。いやGO TO AZIAへ。冷たい風と足もとのコンクリートからじんじん冷気が漂うなか、インドネシアのペルシク・ケディリと対戦。
先日の横浜FC戦同様、イマイチ噛み合わないレッズ。しかし小野伸二はピカピカに輝いていて、これはオシムに、呼ばれてしまうのではないかと思うほど、ピッチを縦横無尽に駆け回る運動量。そして両サイドに散らすロング、ミドルのパス精度が素晴らしく、思わずため息をついてしまう。今年の伸二はすごいかも…。
とりあえず、相手があまりに不甲斐ないので、山田、永井、小野のゴールで3対0で勝ったけど、何だかまだまだまとまりがないチームにちょっと不安がないわけでもない。まあ、まだ先は長いんだけど。