WEB本の雑誌

3月9日(金)

 丸善日本橋店さんがオープンしたので、早速訪問するが、あまりのお客さんの多さにびっくり。
レジには10人以上の受け手がいるにも関わらず、「こちらが最後尾です」なんて、まるで浦和レッズの当日並びみたいにプレイトを掲げた店員さんはいるは、棚まわりにも人、人、人。丸善ファンというか、日本橋丸善ファンが、この日を待っていたんだろうな。

 しかも棚柱はレンガ積み風に仕上がっているし、床の一部はテラコッタが貼られているし、丸の内店さんのオープン時の什器にもびっくりしたが、ここもすごい力の入れようだ。

 そして何より驚いたのは棚の方もしっかり作られていて、開店当日とは思えない(いや本当はこれくらい作り込むのが他の商売だったら当然のことなんだろうけど)落ち着きぶり。もうすでに何年も営業していたような感じだ。昨日訪問した丸善川崎店さんもそうだったのが、棚の先端で背表紙を揃える念の入りようで、丸善さんの底力を見た気がする。

 それにしてもお客さんの年齢層が非常に高いような気がするのは気のせいか。午後3時頃の訪問だったからもしれないけれど、ほとんどが50代以上、あるいは60代以上の人で、そのせいか早速時代小説の棚はポツポツと本が抜けていた。もしこのままこういう層に師事されていくのであれば、それはそれでこのお店の販売データは面白い傾向を示すのでは。そしてそのデータは地方のハッピーリタイア組の多い住宅地には活かせるのではないか。

 うーん、それにしても今月の出店及びリニューアル増床は凄すぎる。ジュンク堂さん、紀伊國屋さんの新潟に始まり、紀伊國屋書店さんだけでも、前橋、流山、横浜ららぽーとなどなど、ある人が計算したところ、今月だけで1万坪売り場が増えるとか。いやー、日本の書店は、そして出版はどこへ向かっているんだろう…。

 どこへ向かっている?といえば、今まで紙と本に思い切り拘っていきてきて、携帯とかネットで本を読むなんて考えたことはなかったのだが、これだったら読めるかもと思ったのはニンテンドーDSだ。あれを縦に持って開けば、まるで本のようだし、あの棒で突いてページをめくるなら抵抗ないかも。

 そんな話を書店さんでしたら幾人もの書店員さんが「私もそう思っていたんですよ」なんて言ってくるではないか。カセットなら本ほど邪魔にならないしと。うーん、大手版元はもうすでに開発しているのだろうか?