WEB本の雑誌

4月6日(金)

 朝起きてポツリと「疲れたなぁ」と呟いたら、隣で目を覚ましていた娘に怒られる。
「パパ、起きてすぐ疲れたって何よ」

 スマンスマンと謝りつつ、新聞を取りにいくと本屋大賞発表の記事に「すでに70万部も売れているベストセラー」(朝日新聞)みたいな嫌みな文章がついているではないか。ハァ。アエラに始まり、昨年末の「へなへな」記事と朝日新聞はなぜか本屋大賞にネガティブなキャンペーンをはっているようなのだが、この記事にある70万部って、そのうち30万部は、本屋大賞受賞で重版した部数が含まれているんだけど。

 だから受賞前で考えれば40万部が正しく、しかもそれは全3巻合わせての部数だから単純に割れば各巻約13万部。それでも確かに本の売れない時代だからベストセラーの範疇に入るかもしれないが、それだったら第1回の『博士の愛した数式』小川洋子著だって、本屋大賞前は10万部だったわけで、大して変わらないのだ。どうしてそんなにネガティブに伝えようとするのかわからないなぁ。

 ついでに書いておくと吉川英治新人賞をすでに受賞しているというのも、本屋大賞の二次投票〆切は2月28日だったわけで、吉川英治新人賞の選考日である3月1日より先に終わっていたのだ。まあ、どちらもどうでもいいことだけれど。とりあえず、僕も朝日新聞にネガティブキャンペーンを実施することにし、新聞販売店に電話し、本日で購読を辞めた。

 通勤読書をしようと思ったら、奇跡的に埼京線で座ることが出来、本も開かず爆睡。気づいたら新宿で、あわてて降り、会社へ。昨日の後かたづけと、投票してくれた書店員さんへの増刊号の袋詰めなどしていると、あっという間に夕方。目の前に座っている浜田もお疲れの様子で、ふわぁーと大きなあくびを連発している。「疲れたねぇ」「でも楽しかったですよね」「そうだねぇ」来年の今頃もこういう会話を僕たちは交わしているかな。

 さあ、来週からは普通の営業マンに戻って、本の雑誌社をしっかり支えていかなきゃ!