WEB本の雑誌

5月29日(火)

 昨日が途中で終わってしまったので、銀座へ。その前に赤坂見附に立ち寄ると「帰らない男」フェアに続き、今度は「他人の日記を読む」と称して日記フェア。ようは『笹塚日記』を売るためのフェアを2ヵ月間に渡って開催してくれているのである。

 店長のMさんに深く感謝すると「でもさ、売れたのよ。『笹塚日記』もそうだけど、『酒と家族は読書の敵だ』も売り切れたし、茶木さんの『帰りたくない』も売り切ったのよ。うれしいなぁ」と素晴らしい報告を受ける。しかしうれしいのはそこまでで、その後とても哀しいお知らせを聞く。残念無念。

 銀座を営業し、六本木へ。
 青山ブックセンターのMさんは文庫担当一筋でいらしたのだが、今年から文芸書に移り、しばらく哀しそうな顔をされていたのだが、なんのなんの。なかなか売れない文芸書をあの独特のPOPで紹介し、しっかり売られているではないか。本日も予想外の外文がベスト2をしめていて、その実力を改めて思い知る。Mさんとは個人的上半期ベスト1の『ミノタウロス』佐藤亜紀著(講談社)の話で大いに盛り上がる。

 ちなみに青山ブックセンター六本木店では、6月1日から「伊坂幸太郎さんの本棚」というフェアが開催されるとか。伊坂さんがセレクトした21冊の本がコメントつきで紹介されるそうだ。ファンの方ぜひどうぞ。

 そんなこんなしているうちに18時となり、神保町の東京古書会館へ。なぜかわからないけれどこちらで開催されている「アンダーグランド・ブックカフェ」というイベントで永江朗さんと往来堂の笈入さんと僕で「『本屋』の現在と未来を語る一夜」という公開座談会を行うことになってしまったのだ。

 うーむ。僕、極端なあがり症で、しかも話下手。何度かこういうお話をさせていただいてきたのだが、自分に向かない仕事ナンバー1であることに気づき、できればというか、かなりはっきりとお断りしたいのである。しかし、今回のイベントは編集の藤原が大層お世話になっている人からの依頼なので、仕方なく恥をさらすことにしたのであった。

 で話なのであるが、いかんせんテーマが広範囲過ぎるのと、なるべく明るい話にという無謀な条件を突きつけられつつ、司会の永江さんがうまくコントロールしていただいたので、どうにか1時間30分が無事終了。しかしやっぱり自分にはこういうことは向いていないと深く反省。お越し頂いた皆様、スミマセンでした。永江さんと笈入さんの素晴らしいお話だけを胸に、何かの役に立ててください。

 というわけで打ち上げを終えて、帰宅したのであるけれど、後悔と反省の嵐で一睡も出来ず。見分不相応なことをやってはいけません。