WEB本の雑誌

6月6日(水)

 阿佐ヶ谷や荻窪では『秘花』瀬戸内寂聴著(新潮社)が売れていた。『鈍感力』渡辺淳一著(集英社)もそうだけど、おそるべしベテラン作家である。

 そんななか西荻窪の今野書店を訪問し、今野店長と長話。

「どれか1点がどーんと売れるんじゃなくて、今みたいにいろんなものがポツポツ売れていくのは小さな本屋にはつらいんだよね。そんないろんな本を置くスペースがないからね。あとやっぱり雑誌が売れないのが一番つらいよね。雑誌っていうのはさ、定期的にお客さんが本屋に来てくれるって意味ですごく大事なんだよね。」

 なるほどなぁ…と頭のなかに必死にメモ。そして小説があんまり売れないからいろいろ置いてみてるんだよね、と指さす平台の一角に珍しい本が積まれていた。

『街場の中国論』内田樹(ミシマ社)

 ホームページを見るとこちらは出来たばかりの出版社で(http://www.mishimasha.com/)今のところ直扱いなのか。ブログのリードに「『夢のある出版社をつくりたい!』 その思いを胸に株式会社ミシマ社をたちあげた」とあり、31歳の起業だとか。うーん、その想い、そして勇気に思わずひれ伏してしまう。

 夜は、出版業界サッカーバカ飲み会。いつもそうなのだが10数人の出版業界人が集まっておきながら、仕事の話は一切でず、3時間半、サッカー話のオンパレード。いやはや楽しいひとときを過ごし、終電で帰宅する。