WEB本の雑誌

7月2日(月)

年1回のアウェー観戦権の行使をシーズン後半に取っておくため、土曜日にエコパであったジュビロ磐田戦の小野伸二のスペシャルゴールは生で見られず。何だか情けないというか、こんなんじゃサポじゃないよなと落ち込みつつ出社。そういえば韓国はホームなのかどうか妻と話しあっていなかった。アジア人だからホームという主張はとおるだろうか。

渋谷を営業。ブックファーストさんを訪問するが、いまだこのお店が10月中旬で閉店することが信じられない。大型書店なのに妙に血の通った棚作り。それはオープンから何年もかけて、店員さんとお客さんが無言の会話をしつつ、ゆっくり出来てきたものなのだろう。もちろん他の書店さんだってそれは同じ。出来ることなら、どのお店も在り続けて欲しい、と切に願うが、ブックファースト渋谷店だけでなく、赤坂の僕の大好きなランダムウォークも先月末で閉店してしまった。哀し過ぎる。

これだけのお店が閉店するとなると廻りのお店は喜んでいるかというとそんな簡単なことではないようで、L書店のHさんは「ブックファーストさんがあるから好き勝手な品揃えが出来た。これからは今までと違った役割を求められてしまう」と困惑していたし、別の書店さんは「お客さんのシャワー効果もあるけれど、出版社の営業マンのシャワー効果がなくなるのが怖い」と話していたという。

会社に戻り、ちょっと休憩と、以前書店員さんに『よこしまくん』(偕成社)を紹介されて以来お気に入りの作家となった大森裕子さんの新作絵本『ぼく、あめふりお』(教育画劇)を取り出す。

今作は大人の絵本というよりは子供の絵本(といっても大人も楽しめる)になっていて、雨を降らしてしまうてるてる坊主が主人公。子供と図書館に行ったときのような気持ちで読み出したのだが、ラスト3枚のページがあまりに印象的で、じわりと涙がこぼれてしまった。

 仕事で張りつめているときに、こういうのはヤバイ。しかもこの作者とはどうも笑いや涙のツボが似ているようで、どのページも見入ってしまった。ああ、良い絵本だなぁと娘の顔を思い出す。

 良い気分転換を終え、夜遅くまで白川さんや高坂さんと7月7日の講演の打ち合わせ。

 まだ席に余裕があるようなので、高橋さんを含め、おそらくぶっちゃけトークだらけになるであろう、書店員の現実を知りたい方は、お申し込み、よろしくお願いします。