WEB本の雑誌

11月21日(水)

通勤読書は『ニセモノ師たち』中島誠之助(講談社文庫)。こちらは文庫王国史上最強の『おすすめ文庫2007年度版』のなかで紹介される1冊。(12月5日搬入です! 今年は本当にこれ以上面白いモノは作れないんじゃないかと思うほど面白いです!)

骨董業界のニセモノのやりとりを描いたノンフィクションなのだが、同じ骨董の世界を描いたエンタメ・ノンフ『魔境アジアお宝探索記』島津法樹(講談社+α文庫)とともに、モノ(骨董)よりもとにかくその廻りにうごめく人間が面白い!

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どこの書店さんを訪問しても『MICHELIN GUIDE東京 2008』と『 関ジャニ∞「えっ!ホンマ!?ビックリ!!TOUR2007」密着ドキュメント写真集』の話題ばかり。しかも両方とも大ブーイング。

『MICHELIN』は事前に発売日協定なんて言われてなかったから「今日の夕方には…」とお客さんに伝えていたのに、突然22日発売の協定品と言われ、本はあるのに売れず、お客さんには謝りっぱなしだとか。関ジャニ∞の方は、かなり前に締め切っているはずの客注予約すら入ってこない状況で、お客さんにどう謝っていいのかわからないという始末。久しぶりに血走っている書店さんを見るが、両書とも発売となる明日の売上は、大変なことになるのではなかろうか…って本が入ってこなければ売上は立たないけど。

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前日に書いた娘の話に関していくつかメールをいただく。
やっぱり「単行本を!」というアドバイスがとても多く、昼飯代を節約し、単行本を購入することを決意。父ちゃん頑張るぞ。

しかし改めて気付かされたのは、これだけ市場は文庫&新書に流れていても、単行本の魅力はいまだ根強く生き残っているいうことだ。文庫が古典名作の器から消費物になっていった今、もしかしたら単行本こそが、古典名作の器になるのではなかろうか。ならば現在、定年を迎えているあたりの人達が学生時代などに読んでいた本を、改めて単行本で(かつての装丁のまま)出したら売れるのではなかろうか。

ついでにもうひとつ反響があったのが、ガソリン代の話で、こちらは地方都市の書店さんから報告いただいたのだが、ガソリン代があまりに高くなっているので、来客数が減っいるという話。車社会の地方は、都心以上に打撃が出ているのか。うーむ。