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1月11日(金)

2008年本屋大賞の一次投票が、本日終了。

これで精神的には一段落ついたが、これから集計やら発表やら出版社への交渉やら様々な雑事があり、ここからが実行委員にとっては本番である。

私はFAX投票を打ち込む係りなのだが、その推薦コメントを読みつつ打ち込んでいると、どうしてもその本が読みたくなってしまう。1月はいくら金があっても足りない。

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年末年始にBS放送で何気なくプレミアリーグを見ていたらそのまま思い切りハマってしまい、ついになけなしの小遣いから3000円を出し、ケーブルテレビに加入。本当はスカパー!のサッカーチャンネルに入りたかったのだがJ1と世界サッカーを足して約6000円はさすがに払えず、またサッカーしか映らないものを導入することに、妻子に猛烈に反対され泣く泣く諦めたのである。

しかしプレミアだけでも充分だ。何が良いって精神的に落ちついてサッカーを見られるってことだ。

これがもし我が浦和レッズの試合だったら、例えテレビの向こうで起こっていることだとしても、ワンプレー、ワンプレーに声を張り上げ、ときにはテレビのリモコンを叩き壊し、もはや楽しむどころか苦しむことになるし、他のJリーグの試合だったら試合中ずっと「死ね」とか「ぶっ殺せ」とか怨念を放出しなければならない。疲れるのである。それに引き替え、はっきりいって他人のものであるプレミアや世界のサッカーは、単なる鑑賞として楽しめる。サッカーってこんな楽しいものだったのねと再発見。

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池袋のジュンク堂さんを訪問すると、休憩から戻られた田口さんが読み差しの本を手にして「良いのよ〜」とオススメいただく。その本は『医者、用水路を拓く—アフガンの大地から世界の虚構に挑む』中村哲(石風社)。

「あれ? その著者前は井戸を掘ってませんでしたっけ? 『医者井戸を掘る—アフガン旱魃との闘い』」
「そうなのよ、でも井戸だけじゃどうにならなくて、ついに用水路まで切り開いちゃったのよ、すごいよね」

早速、購入することにするが、1階でもう1冊気になる本を発見する。

『銭湯遺産』町田忍(戎光祥出版)。全国の銭湯の写真集であるのだが、いやー昭和的というかとにかく懐かしく美しい。しかし6090円もする高額本なので、こちらは給料が出てから購入しよう。

(この日記を書くためにアマゾンで書誌データを確認したら、マーケットプレイスで19000円と約定価の3倍で販売されているから驚いた。というか最近このアマゾンで新品品切れ→アマゾンマーケットプレイスで高額販売が、私の周囲では問題になっているのだが、出版業界として野放しにしていていいのだろうか? 出品者のいう「新品未読」とか「希少品のため定価より高額な設定となっております。アマゾン注文画面右上の参考価格(定価)を参考にして頂き、ご理解・納得頂いた上でのご注文をどうか宜しくお願い致します」なんていうのはどういう意味なんだろうか。その本はどこから手に入れているのか?)

ちなみに『銭湯遺産』に興味を持たれた方、リアル書店で定価で普通に売ってますから、間違ってもこのような金額で買わないようご注意ください。

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今週の一番大きな出来事は、草思社の民事再生法申請であるのが、その報を出版営業仲間のヤマちゃんから携帯に連絡をいただいた瞬間、もう何も言葉が出ず、ただただ呆然。

我が営業の目標であるKさんやSさんが元気でありますように。そして支援企業とともに新しい草思社を創られますことを心より願っております。

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夜、本屋大賞のFAX投票が落ちついたので、前の会社の先輩が「飲んでるから来い」と連絡のあった新橋へ。今夜は飲むぞ。

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