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1月28日(月)

土曜日から悪寒、全身倦怠、高熱、下痢、ゲロに襲われ、本当はフットサルの蹴り初めと、高野秀行さんの怪獣記&ムベンベDVD酒飲み書店員上映会があったのだが、二日間布団にくるまっていた。

隔離された部屋の扉を息子が何度も開け、「パパ、ダイジョーウ?」と聞いてくる。おそらく私は幸せだ。具合は悪いけど……。

サラリーマンの悲しいサガで、月曜日には熱が下がってしまった。

本日は大井町、大森、蒲田、川崎と営業。

あおい書店川崎店で「うぎゃー」と驚いてしまったのは、なんとあの山口瞳の幻の名著『世相講談 上』(論創社)が復刊され、平積みされているではないか。

私が山口瞳の魅力に気付いたときには、とっくのとうに品切れで、全集もすでに品切れ、しかし向田邦子や沢木耕太郎が、山口瞳作品のなかで一番とどこかで書かれていた作品で、それはもう読みたくて読みたくて、古本屋を彷徨きまわったのである。

灯台もと暗し。数年後、我が町・浦和の古本屋の、しかも100円文庫棚にささっていたときのあの感動は今も忘れない。ドキドキ手にとり、誰かに奪われないように胸に抱え、古本屋のオヤジに差し出した。「あっ値段間違えてました」と言われないかそれでもドキドキし、たった200円(上下巻)で手にした時、なぜか罪悪感を持ったものだ。そして一読、確かにこれは小説であり、ルポであり、山口瞳の魅力が詰まった、素晴らしい一冊だった。

しかしこの復刊は、素敵過ぎる。
論創社にパチパチ!!
持ってるけど買っちゃう!!!

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