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6月19日(木)

『さよなら渓谷』吉田修一(新潮社)、『ラン』森絵都(理論社)と話題になりそうな小説が出、また前作が局所的なベストセラーとなった『まこという名の不思議顔の猫』の続編『続 まこという名の不思議顔の猫--まことしおんと末っ子しろたろの巻 』前田敬子・岡優太郞(発行:マーブルトロン、発売;中央公論新社)も並び、これで少しは文芸書も活気づくのではなかろうか。ガンバレ文芸書!!

頑張っている吉祥寺を営業。

「酒飲み書店員」同様、地域書店で自主的に集まった販促集団「吉っ読」は、すでに「ちょっと早めのナツヨミ文庫カーニバル2008」を開催しており、30冊+独自の推薦本を店頭で並べていた。駅ビルの弘栄堂さんでは、今のところ『半生の記』松本清張(新潮文庫)が一番売れているとか。(開催書店は、BOOKSルーエ、弘栄堂書店、リブロ吉祥寺店です)

 その「ちょっと早めのナツヨミ文庫カーニバル2008」の冊子を見て驚いたのだが、我らが編集長・椎名誠の代表作『わしらは怪しい探検隊』(角川文庫)に、版元品切れのハンコが押されているではないか。本当だろうか? 本当だったら僕が全集(選集)を編む日も近いかも。

 そして啓文堂書店さんを訪問すると、担当のMさんがフェア看板を作っているところだった。「エコ文学」フェアとのことで、『「場所」の詩学 環境文学とは何か』生田省悟他編(藤原書店)を中心に、テーブルに本がたくさん並べられていた。

「新刊が売れないなら売れないで、既刊をいろいろ売るのが楽しいですよ。フェアを考えるのも楽しいし」とMさんが話すので、小声で「エンタメ・ノンフ」フェアをどうぞと呟いてみた。

「エンタメ・ノンフ」フェアといえば、ジュンク堂新宿店さんがすでに第2回エンタメ・ノンフフェアを開催してくれていて、なんとなんと結構売れているのだ!

 先日「坂の上のパルコ」の第3回を収録したのであるが、そのなかでいかにして書店にサブカルという棚が出来たのかを伺ったのであるけれど、いつか「エンタメ・ノンフ」と呼ばれる棚が書店に常設される日を夢見るのであった。

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