本の雑誌2009年6月三角定規うずまき号 - 今月の本の雑誌

取次搬入：2009年5月11日
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もはやニッポンの「ガイブン読み」は3000人しかいないのか!? というわけで本の雑誌６月号の特集はヤマザキ、もとい「初夏の海外文学祭り！」。少数部族「ガイブン読み」のために日夜、海外の傑作小説の翻訳出版に尽力する海外文学編集者４人をトヨザキ社長が訪ね、エライ！と表彰する突発企画から、沼野恭子と坪内祐三の偏愛海外文学に池袋から世界をみる田口久美子の海外文学棚今昔、さらにとっても便利な林カケ子の国内⇔海外置き換えマップに、鴻巣友季子豊崎由美の海外文学これを読め対談と超特盛りの大特集！　おっと、忘れちゃいけない、早々に到着したＡ山南のアメリカのアメリカ文学事情コラムに読者が選んだ海外小説ベスト１もあるぞ。さあ、全国の少数部族よ、翻訳真冬の時代に終止符を打つべく立ち上がろう！

新刊めったくたガイドは、三橋曉がピュリッツア賞作家の歴史改変ミステリーにページをめくる手をぐいぐい加速させれば、山崎まどかは不思議感覚短編集『ジーザス・サン』をかっこいい！とベタ惚れ。大森望が海外ＳＦの話題作３作がそろい踏み！と春の訪れを寿げば、宇田川拓也は「ふたりでひとつ」の傑作登場に今年は「初野晴」の年になる！と大予言。アライユキコが不思議ちゃんオバ・野依仁恵に2009年小説最強キャラ新人賞を授賞すれば、金子のぶおは車窓本から抜け道本まで時刻表1000号記念に鉄道本を総まくり！　そして北上次郎は椰月美智子が描く女たちの運命共同体をホントに嬉しい、と大興奮。ちなみに大森望の３作のうちのイチ押しは改変歴史ＳＦ!? いざ、怒濤のクライマックスまでページをぐいぐいめくってくれぃ！

今月からスタートの「３万円分の図書カードでがっちり買いましょう！」。第１回のゲストは田中芳樹。この日のために５日間書店断ちをしていたという銀河の英雄が紀伊國屋書店新宿南店で何を買ったのか。残額118円で1890円の文庫（！）に手を出し、自腹を切った全14冊の購入動機に迫るのだ。さらに本の雑誌のグルメ番長こと浜田公子が出版社の社員食堂を食べ歩く不定期企画「ごちになります」もスタート。第１回はサラダバーから生活習慣病予防メニューまで揃う講談社のキラキラ社食の巻。人生初の社食で浜田は何をごちそうになったのか、注目だあ！　同じく不定期連載、古屋美登里の「こんな授業をしています」は３カ月振りの登場。第２回はカズオ・イシグロ『日の名残り』の正しい読み方だ。「ハンカチがいるかね？」を忘れるな！　そして連載第２回の文学賞記者日記は本屋大賞の巻。地球にやさしいパーティの全貌にぐぐっと迫るぞ。こちらも要チェック！　さあ、３月30日に原稿をＦＡＸした坪内祐三は一番乗りをはたしたのか!?　今月書いた人も今月に遊びに来た人も気にしないではいられない、原稿到着順がひと目でわかる本の雑誌６月号で、梅雨の合間はお祭り気分なのだあ！

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