本の雑誌2009年1月　糸電話ふて寝号　No.307 - 今月の本の雑誌

取次搬入：2008年12月10日
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　さあ、新春恒例、年間ベスト10の季節がやってきた！　「本の雑誌」１月特大号は、お待たせのベスト10大特集号。本の雑誌が選んだ2008年度ベスト10、鏡明のＳＦベスト10、池上冬樹のミステリーベスト10、そして北上次郎のエンターテインメント・ベスト10のベスト10四連発に加え、作家、評論家、翻訳家など総勢31名が選ぶ「私のベスト３」、もちろん忘れちゃいけない読者のベスト１もあるぞ！のベスト10大特集だ。父と子の最終戦争物語に強力ダメ男恋愛小説、サーファー帝王に公務員感涙の怪獣ＳＦ、さらには黒酢までが乱入する大混戦を制したのは、なんと本誌に一年間一回も登場しなかった編集長大推薦の『○○帰○。』！　怒濤のベスト10攻勢で2008年の面白本は一目瞭然。さあ、正月休みはおこたでぬくぬく読書三昧といこう！

　新刊めったくたガイドは、三橋曉が帰ってきた小鷹信光の博覧強記エッセイに文句なしの五つ星を打てば、新登場・山崎まどかは少女漫画脳全開の和洋混淆物語『優雅なハリネズミ』に乙女心をほんのり!?　大森望がド派手な大風呂敷ＳＦ『時間封鎖』に今月２作目の五つ星！なら、宇田川拓也は連城マジック・フルスロットル『造花の蜜』に太鼓判。こちらも新登場・アライユキコが『殴られた話』のベタ表現に手練の技を見れば、帰ってきた金子のぶおはカツマーをまとめ読みして、その「空想的社会主義」に驚愕！　そして北上次郎は打海文三の未完の遺作『覇者と覇者』にみたび圧倒されて、おお、これで正月休みの読書計画も万全。みかんをたっぷり用意して読みまくろう！

　そして今月から円城塔、池澤春菜、大竹聡、伊野尾宏之、風野春樹、kashiba@猟奇の鉄人、畠中理恵子、高倉美恵、荻原魚雷と、無慮９人の新連載が一挙スタート！　さらに、お待ちかねの伊坂幸太郎「本屋大賞の副賞で買った本」に、カラー特別付録「和田誠・気まぐれ劇場」まであって、お楽しみはまだまだ終わらず前年比200パーセントアップの大盤振る舞い。大盛り増ページのため、すまぬすまぬの特別定価680円だが、いやいや680円なら、絶対安いぞ！の内容はぐりぐり◎。2009年も本の雑誌は出るぞ！の新年特大号なのだあ！

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