担当=牧眞司

ミルハウザーの新しい試み、しかし変わりのない魔法の言葉
2019年7月16日16:59

【今週はこれを読め! SF編】

ミルハウザーの新しい試み、しかし変わりのない魔法の言葉
 スティーヴン・ミルハウザーの言葉は、ささやかな、しかし鮮やかな魔法のように、読み手の世界を変えていく。『イン・ザ・ペニー・アーケード』『バーナム博物館』『ナイ...
何度も滅びて再興する三体世界の文明、それが地球にもたらすもの
2019年7月9日11:45

【今週はこれを読め! SF編】

何度も滅びて再興する三体世界の文明、それが地球にもたらすもの
 質・量ともに中国の現代SFの隆盛がめざましい。その頂点に位置するメガヒット作が本書『三体』だ。もとはSF専門誌〈科幻世界〉に連載されたもので、2008年に単行...
架空都市をめぐる36の断章
2019年7月2日11:14

【今週はこれを読め! SF編】

架空都市をめぐる36の断章
 ギョルゲ・ササルマンはルーマニアのSF作家。1941年生まれだから、アメリカのサミュエル・R・ディレイニー(42年)、ジョー・ホールドマン(43年)、イギリス...
もはやそれほど危険ではないが、アイデア・ストーリーとして面白い
2019年6月25日11:44

【今週はこれを読め! SF編】

もはやそれほど危険ではないが、アイデア・ストーリーとして面白い
 アメリカSFはその揺籃期(二十世紀の幕開けから1920年代)において、科学技術ホビイストあるいはティーンエイジャーむけの大衆文芸として発展してきた。その後、1...
狂気が漂う異様な作品ばかりの短篇集
2019年6月18日12:50

【今週はこれを読め! SF編】

狂気が漂う異様な作品ばかりの短篇集
 一部の読書家のあいだでひっそりと語りつがれてきた飛びきりの異色作品を掘りおこす叢書《ドーキー・アーカイヴ》のうちでも、刊行前からとくに楽しみにしていたのが、こ...
実体と魔物に分かれたひとり。止められない戦争をいかに生きるか?
2019年6月11日10:40

【今週はこれを読め! SF編】

実体と魔物に分かれたひとり。止められない戦争をいかに生きるか?
 上田早夕里は小松左京の名を冠した公募新人賞からデビュー、その受賞経歴にふさわしく、人類史的スケールの視座から、しかしいっぽうで地に生きる個人の意志や情動を取り...
安定感のある古典と一筋縄ではいかない問題作
2019年6月4日10:13

【今週はこれを読め! SF編】

安定感のある古典と一筋縄ではいかない問題作
 2016年に刊行された『ボロゴーヴはミムジイ』につづく、伊藤典夫翻訳SF傑作選の第二弾。前巻が時間・次元テーマの作品を集めていたのに対し、本巻は宇宙SFを集め...
感覚情報翻訳者が活躍する凝った構成のミステリ連作
2019年5月28日15:47

【今週はこれを読め! SF編】

感覚情報翻訳者が活躍する凝った構成のミステリ連作
 デビュー作『風牙』につづく、《感覚情報翻訳者(インタープリンタ)》シリーズ。感覚情報翻訳者とは、レコーディングされた記憶に潜行(ダイブ)して、そのままではノイ...
美のユートピアで繰り広げられる人間模様
2019年5月21日17:33

【今週はこれを読め! SF編】

美のユートピアで繰り広げられる人間模様
『永遠の森 博物館惑星』の十九年ぶりの続篇。   地球の衛星軌道上、月の対蹠位置のラグランジュ点に浮かぶ〈アフロディーテ〉は、オーストラリア大陸ほどの表面積に既...
場所が特定できぬ孤峰、スパゲッティコードとしての世界
2019年5月14日11:57

【今週はこれを読め! SF編】

場所が特定できぬ孤峰、スパゲッティコードとしての世界
 これは旅の物語であり、物語という旅である。地図はない。行ってみないと、その先がどうなっているかわからない。  なにしろ登場人物たちがめざす、イシュクト山(最後...