北嶋 美由紀の<<書評>>
耳そぎ饅頭 【講談社文庫】 町田康 定価\700 2005/1 ISBN-4062749688
ピピネラ 【講談社文庫】 松尾由美 定価\730 2005/1 ISBN-4062749726
夜明けまで1マイル 【集英社文庫】 村山由佳 定価\500 2005/1 ISBN-4087477746
おいしい水 【光文社文庫】 盛田隆二 定価\720 2005/1 ISBN-4334738125
サーチエンジン・システムクラッシュ 【文春文庫】 宮沢章夫 定価\550 2005/1 ISBN-4167695014
ミナミノミナミノ 【電撃文庫】 秋山瑞人 定価\557 2005/1 ISBN-4840229147
評価:B 最後の文は[二巻へつづく]。従って今回はすべての謎が解けないまま終わってしまう。進行形の話に良し悪しのコメントできないのだが。 家の事情で8回の転校歴をもつ中3の正時は、それなりの人生経験をふんでいる分、自分のおかれている立場や状況判断にはハンパなオトナより長けていて、順応性のあるイイ奴だ。そんな主人公が夏休みをすごすために訪れた南の離島は何やら謎だらけの奇妙な島でその描写だけでもおもしろい。特に「バス屋」がいい。バス停のプラカードを掲げ、減速したバスに乗るのだが、老人以外は停車してくれない。じゃあ体の重い中年はどうしたらいい? 運動神経や身軽さも必須の島ー貴重な人生経験のできそうな所だ。島民のユニークさに隠された秘密は何か? 結構スゴイ歴史がありそうだ。ピストルを持つ白衣の女医がこの作者のもちキャラらしいが、彼女はキーパーソンなのか? いろいろ課題があって、二巻目も楽しめそうだ。(ちなみに主人公と同年代のわが娘の感想も「オモシロイ」でした。)
聖なる怪物 【文春文庫】 ドナルド・E・ウエストレイク 定価\750 2005/1 ISBN-4167661888
無頼の掟 【文春文庫】 ジェイムズ・カルロス・ブレイク 定価\810 2005/1 ISBN-4167661896
魔法 【ハヤカワ文庫FT】 クリストファー・プリースト 定価\966 2005/1 ISBN-4150203784
航路(上下) 【ヴィレッジブックス】 コニー・ウィリス 定価 各\998 2004/12 ISBN-4789724387 ISBN-4789724395