●担当者●ブックス・ルーエ 花本武

2011年5月10日更新

『感染宣告――エイズなんだから、抱かれたい』石井光太

 読後感ずっしりきちゃってもう特に書くことないですよ。選ぶ本を間違えてしまったかもしれない。「感染宣告」は、イスラムにおける性の問題に切り込んで、勇名を轟かせた石井光太さんによる初の国内ノンフィクショ... 記事を見る »
2011年4月14日更新

『未来ちゃん』川島小鳥

 未来ちゃんは祝福された未来の希望そのものだ!  もう無邪気な時代はある意味、終わった。ぼくたちは、個人レベルでそれぞれ危機感、不安を抱えたまま、日々をやりすごし、束の間の愛を受け入れたり、誰かの愛に... 記事を見る »
2011年3月10日更新

『身体のいいなり』内澤旬子

 突然やってくるのが、出会いと別れと大病だったりします。あとYMO再結成なんかも突然発表されますよ。今年フジロック出るんですってね。  前回書きましたが、怪我で入院手術はありましたけど、自分は幸いにし... 記事を見る »
2011年2月10日更新

『やめないよ』三浦知良

 何だか自分でも意外なんですが、小学生の頃から割合と真剣に取り組んでいた部活動があります。サッカーです。高校でも続けておりました。小、中と所属していたチームが、区内ではトップクラスで、ほとんど常にベン... 記事を見る »
2011年1月13日更新

『武智鉄二という藝術』森 彰英

 武智鉄二という男をご存知だろうか?私は全く知らなかった。年輩の方に伺うとちらほら、ああ、ホンバンの~、といった声を拾うことができる。今回紹介する水曜社の「武智鉄二という藝術 あまりにもコンテンポラリ... 記事を見る »
2010年12月9日更新

『ふうとはなとうし』いわむらかずお

 先日初めて、お客様から、ウェブ本の雑誌の書評、読んでますよ、と声をかけられて、どこまでも舞い上がりました。さあ、どしどしいきましょう。  サブカル路線がすっかり定着した感もありますけど、今回は絵本。... 記事を見る »
2010年11月11日更新

『野宿入門』加藤ちあき

 野宿!好きです!!わたし野宿が好きなんです!!!と荒野に叫ぶ代りにこの場を借りて、表明しておきたい。そんな恐らく日本で4番目くらいに野宿を愛する書店員であるわたしが待ちに待ち望んでいた一冊が此度、草... 記事を見る »
2010年10月14日更新

『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』坂口恭平

 路上生活の方々が河岸などにブルーシートなどの廃材を利用して建てる究極のモバイル住居。0円ハウス。早くからその機能性、先進性、言えば美学に着目し写真集の出版までしていたのが建築家、坂口恭平さんです。 ... 記事を見る »
2010年9月9日更新

『セルフ・ドキュメンタリー ---映画監督・松江哲明ができるまで 』松江哲明

 ドキュメンタリー作家が自身のドキュメント、言わば私小説世界をセキララに開陳した驚異の一冊。それが松江哲明さんの「セルフ・ドキュメンタリー 映画監督・松江哲明ができるまで」でございます。    出世作... 記事を見る »
2010年8月12日更新

『反骨の画家 河鍋暁斎』狩野博幸、河鍋楠美

 新潮社とんぼの本で、先頃刊行された「反骨の画家 河鍋暁斎」。かなりグッと来たので今回はこれでいきましょう。  河鍋暁斎は江戸時代の終焉から明治にかけての日本の変革期を生きた偉大なアーティストです。そ... 記事を見る »
2010年7月8日更新

『にっぽん祭り日』森井禎紹

 今回紹介したいのは、森井禎紹さんの写真集「にっぽん祭り日」です。日本全国津々浦々の伝統的な祭りの場面場面が、鮮烈に切り取られていて、非常に見応えがあります。ページをめくりすすめて、1月から12月まで... 記事を見る »
2010年6月11日更新

『マンガホニャララ』ブルボン小林

 「サブカル」という言葉が発せられるとき、そこに一抹の揶揄を感じてしまう最近です。横丁カフェサブカル担当、花本です。プロ書評家の吉田豪さんは、サブカルの人々は四十過ぎるとしんどくなっているという説を唱... 記事を見る »
2010年5月14日更新

『定本コロコロ爆伝!! 1977-2009『コロコロコミック』全史』渋谷 直角

 ブックス・ルーエの花本と申します。グッときた本をあれこれ紹介して、盛り上がっていきたいとおもってますので、しばしのお付き合いをよろしくお願いします。  一回目ですし、自分の出自だったりお里が知れ渡る... 記事を見る »
ブックス・ルーエ 花本武
ブックス・ルーエ 花本武
東京の片隅、武蔵野市は吉祥寺にてどっこい営業中のブックス・ルーエ勤務。通勤手段は自転車。担当は文庫・新書と芸術書です。1977年生まれ。ふたご座。血液型はOです。ルーエはドイツ語で「憩い」という意味でして、かつては本屋ではなく、喫茶店を営んでました。その前は蕎麦屋でした。自分もかつては書店員ではなく、印刷工場で働いていて、その前はチラシを配ったり、何もしなかったりでした。天啓と いうのは存外さりげないもので、自宅の本棚を整理していて、これが仕事だったらいいなあ、という漠然とした想いからこの仕事に就きました。もうツブシがきかないですし、なにしろ売りたい本、応援したい作家に事欠かないわけでして、この業界とは一蓮托生です。